10代・20代で両親が末期がん患者になった経験から予防医療に関心を持ち、以後7年間サンフランシスコやニューヨークの大学・学会等で学んだ細川モモさん。2009年から企業・官公庁等ともコラボレートした女性の健康や美を啓発する活動を続け、特に、先進国の中でも日本が深刻な状況に陥っている低出生体重児と不妊症の予防に力を入れています。夫婦両母親が他界している環境で、夫は1カ月の育休、起業家である自身も約3カ月の育休を取り、新たな家族の生活の形を日々更新。忙しい共働き生活の中での子育ての喜怒哀楽、家族との時間、日々の食卓(おうちごはん)について等身大の日常をつづります。

* 本連載の最後のページには、細川モモさんが産後ママにおすすめする“おうちごはん”メニューがあります。普段の食卓にぜひご活用ください。

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★細川モモさんのおうちごはん
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 子連れ出張、ついにこの日が来ました――。妊娠中からいつ娘を連れて出張しようかと考えてきましたが、その日は生後7カ月で到来。妊娠前は講演や学会参加のために全国各地を飛び回る生活をしていましたから、妊娠後も無理がない範囲で、ここぞというときの出張は継続していこうと決めていました。

 問題は時期です。子連れでの長距離移動や宿泊にはハプニングが付きもの。さらに、セミナー登壇ではよほどのことがない限り代わりは利きませんから、家族の協力態勢は欠かせません。ちょうど夫が所属するプロオーケストラの大阪公演が4月にあり、その公演の翌日に私が大阪でセミナーを依頼されたことをきっかけに家族で大阪出張を決めました。

 そして出張の帰りには、「妊娠中に安産祈願に行った伊勢神宮にお礼参りがしたいね」という話になり、さらに京都でも仕事が入ったことから、大阪→京都→三重→名古屋の4泊5日という旅プランが決定。産後、新幹線に乗ることや連泊することは初めての経験ですし、当然赤ちゃん連れの旅支度も初めてです。

 ガイドブックなどで調べると赤ちゃん連れの準備リストは掲載されていますが、ここはリアルな口コミ体験談を聞きたい!と思い、FBで約3万人いる私のフォロワー&フレンズのパパ・ママたちに赤ちゃん連れの旅のアドバイスを求めたところ、皆さん親切・丁寧に実体験からのアドバイスをたくさんくださいました。

約3万人フォロワーに質問! 「乳幼児連れ旅行」を乗り切るアイデア

 寄せられたのは、どれも実体験ならではの非常に具体的なアドバイスでした。中でも、特に参考になった内容を以下にまとめます。

<乳児連れ旅行 移動を快適にするポイント>

(1)新幹線では、授乳のために「多目的室」の利用も可能(条件あり)

 ほとんどの新幹線には「多目的室」という個室があります。急患が出たときや体の不自由な方の利用が優先になりますが、空いているときは授乳やおむつ替え、着替えで使うことができます。通常は施錠されています。 ※施錠されているため、利用する際は車掌に申し出ます。

(2)新幹線車両は、多目的室の近くが狙い目。

 座席はできるだけ多目的室の近くに取るべし。普通車だと11号車、グリーン車だと9号車。最前列か最後列だと席の後ろや前に荷物を置けて便利です。 ※子どもの個性と月齢によってはグリーン車だと迷惑になる可能性を考慮すべきという意見もあります

(3)新幹線車両では「喫煙ルーム」の位置をチェック

 3号車前方、7号車後方、10号車後方、15号車前方に喫煙ルームがあるので注意。ベスポジは、指定席は5号車後方、13号車後方、11号車後方。グリーン車は9号車後方を利用しています。アナウンスで起きてしまう対策に耳当てをというアドバイスもありました。 ※前方・後方は、東京→新大阪方面を前方としています。

(4)子どもをあやすときは、広めのデッキへ

 子どもがぐずってしまったときなどはデッキへ連れ出してあやすのが定番ですが、デッキには、狭いデッキと広いデッキがあります。広いデッキは、新幹線のぞみでは11号車と12号車の間にあります。

(5)3列目シートが空いている場合は、ベビーカー利用も可能

 車椅子用ですが、車両によっては最後列の3列シートが2列になっていて、空いている場合は畳まずにベビーカーを置けることも。

(6)レンタカー利用の場合は、サンシェードが便利

 レンタカーを借りる場合は、チャイルドシートに加えてサンシェードも一緒に借りておくか、持参すると運転中の日差し対策になり良い。

(7)離乳食はドイツ製の保存容器で、手作りの味を

 離乳食は「WECK」というドイツ製の密封保存容器を使うと常温で日持ちします。外出先でもママの手作りごはんを食べさせられるのがうれしい。

(8)フットワークの軽さ重視で、ベビーカーは持たない選択肢も

 子どもの年齢や個性によっては、ベビーカーはあえて持っていかず、抱っこひもを利用したほうが荷物にならず、移動がかえって楽な場合があります。