足場と溝が「対岸へ」の気持ちを誘う
しっかりした足場があり、その先に溝や谷があると子どもは向こう側へ飛び移りたくなります。例えば、90度ずらして置いた二段ベッドは、子どもにとって最高のアスレチックです。
「飛び越える楽しさ、飛べた気持ち良さは次なる挑戦心を育てる一方で、『できるはずだったのに』という事故を招くこともあります。助走の不足、踏切の失敗のため一歩届かずに落下したり、止まれなかったり、滑ったり。チャレンジ心は危険と表裏一体です。滑りやすい場所や濡れているときは避けること、踏切と着地点が安定しているかを確かめること、衝撃を吸収する手段はあるかの確認は重要です。腰の高さの窓でもベッドや机が窓際にあると、飛び乗った時に勢い余ってベランダに飛び出し、転落につながることがあります。家具と窓の位置関係を子ども視点で見直しておきましょう」(積水ハウス総合住宅研究所の河崎由美子課長)
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(文/福本千秋)