低学年、中学年、高学年のうちに読みたい30冊
【頭が良くなる本選び DUAL決定版100冊!】(7)低学年で読むことに慣れ、中学年で興味を広げ、高学年で世界に目を向ける
【低学年】童話シリーズで読むこと慣れる
フィロソフィア国語教室の坂爪彬さんによれば、「この年齢になったらこの程度の本を読まなければということを周りが決めつけない」のが大切なのだが、とはいえ低学年、中学年、高学年で読んでおくといい本はもちろんある。
第5回で紹介したが、坂爪さんは特に“見る”段階から進んでいない子の場合、『世界名作ファンタジー』『日本・世界名作アニメ絵本』シリーズなど、絵の多い本であれば読み進めやすいと指摘する。
「こうした絵の多い本でお話を読むことに慣れていってから、文字の多い物語に挑戦するといいでしょう。低学年なら、『吉四六さん(きっちょむさん)』や『彦一さん』(寺村 輝夫のとんち話シリーズ)などのとんち話を好きになる子どもは多いですね」(坂爪さん)
国語専科教室の講師の皆さんが選んだ低学年向けのおすすめ児童書も振り返っておこう。
国語専科教室推薦
● あるきだした小さな木(文/ボルクマン 絵/シルビー・セリグ 訳/はなわ かんじ 偕成社)
● ポリーとはらぺこオオカミ(文/キャサリン・ストー 絵/マージョリー=アン・ワッツ 訳/掛川恭子 岩波書店)
● ねえ、どれがいい?(文・絵/ ジョン・バーニンガム 訳/松川真弓 評論社)
● ネコとクラリネットふき(文・絵/岡田淳 クレヨンハウス)
● ぼくはアフリカにすむキリンといいます(文/岩佐めぐみ 偕成社)
● としょかんねずみ(文/ダニエル・カーク 訳/わたなべ てつた 瑞雲舎)
● グッバイ!グランパ(文/服部千春 岩崎書店※現在取り扱い中止)
では、中学年、高学年はどんな本を読んだらいいか。坂爪さん、国語専科教室の講師の皆さんに厳選していただいたおすすめの本を紹介していこう。
(写真/鈴木愛子)
<次ページからの内容>
・中学年、高学年向けおすすめ児童書20選公開!
・中学年は「なぜ、どうして」「謎」シリーズなど興味を広げる本選び
・愛や命、生き方を考える本、ファンタジーの世界に誘う本
・高学年は歴史の話、火の鳥文庫などで世界に目を向ける
・壮大なファンタジーや、少し年上の世界にも挑戦する