皆さんが大変だと感じていらっしゃるイヤイヤ期の訪れ。これは、目には見えない親子の信頼関係がきちんと築かれている証しなのです。お子さんが生まれてからそれまで、親として頑張ってきたことへのご褒美と言えるかもしれませんね。

 というのも、人は絶対に自分を裏切らない、と信頼している人にしか「イヤ」とは言えません。子どもにとって、親は自分の命を預かる人ですから、素直に「イヤ」と言えるということは、親を全面的に信用している証拠なのです。

 大人も、職場の上司との関係性においてなどで同じことがいえるのではないでしょうか? もし「上司に反対したら異動させられるかも、クビになるかも」と思っていたら、なかなか意見も言えませんよね。信頼関係があるからこそ、安心して反対意見も言えるものです。

 イヤイヤ期の訪れは、親への信頼が築かれ、お子さんがこの先、色々な人と信頼関係を築いていくための土台ができ、可能性を広げてあげられたということです。親としては大変なことも多い時期ですが、これは子どもが自分を信頼し、人間としてのステップアップを遂げている証し。ぜひその成長を喜んで、うまく乗り切っていただきたいなと思います。

(P3のイメージカット/鈴木愛子)