いつ、どんな本を読んだらいいのか
フィロソフィア国語教室 代表 坂爪彬さん
「読書はすべての学習において重要な意味を持ちます」とフィロソフィア国語教室 代表の坂爪彬さんは話す。
では小学生はいつ、どんな本を読んだら読書がどんどん得意になっていくのか。これに対し、坂爪さんは何年生だから、何歳だからなどと学年や年齢に縛られずに、その子どもにあった本を読むことが大切だという。
「年齢よりも背伸びをした本を読ませたがる大人もいますが、“その子どもにちょうどいいレベル”か“ちょっとだけ難しいレベル”の本を読むほうが、学習面では効果的です」
例えば、坂爪さんは「小学1年生の子どもが学校で友だちとの会話で戦国武将の話がよく出てくるようになった。うちの子どもは戦国武将について何も知らないし、親としても歴史の勉強をさせたいから、おすすめの本を教えてもらいたい」と言われたことがあるそう。そこで少し早いかなと思いながらも小学校中学年くらいに適した『織田信長』の伝記を渡したところ、いきなり「大名」など低学年生が持っている知識では追いつかない言葉が出てきてしまった。たとえ本人が関心を持っていても、語彙、知識の面で限界を感じると、子どもは読み進めなくなってしまうのだという。
「それだと苦手意識が植えつけられて、適した年齢になったときにまで抵抗が出てしまうかもしれませんし、歴史がきらいになってしまうかもしれません。これは読み聞かせの段階でも同じなのですが、子どもの語彙を増やすためにいいだろうと無理に難しい本を選ぶのは、お父さんやお母さんの声を聴かせるという意味では効果があっても、読書の力を伸ばすという意味ではプラスとは言えません。読み聞かせの合間に、難しい言葉の意味をうまく解説できれば別なのですが」(坂爪さん)
次ページから読める内容
- 苦手なら、中学生でも小学校1年生まで遡る
- 毎日少しでも本に触れる時間を取る
- 子どもは日常生活で絶えず言葉の学習をしている
- 知識のストックと好奇心の高さが新しいことの学び易さにつながる
- 読書は一番大事な世界への入口
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