子どもはスマートフォンが大好きだ。ただ利用のコントロールが難しいので、当連載を通して家庭ごとにルールを決めたり、利用が制限できる端末を選んだりすることをおすすめしてきた。
しかし、スマホ利用にはデメリットだけではなく、当然様々なメリットがある。今回は、保護者からは意外と見えづらい、子どもにスマホを利用させるメリットについて考えていきたい。
連絡手段や学習手段としてが多数派
子どもがスマホやタブレットなどの端末を利用するメリットは、子ども自身と保護者から見た場合とで異なる可能性がある。まず、保護者側から見たスマホなどの端末を持つメリットについて見ていこう。
18歳未満の同居の子がいる保護者を対象にしたオプトの「親子のモバイル事情調査」によると、子どもが携帯電話・スマートフォン・タブレット端末を使用することに関して、よいと思うこと、便利だと思うことはという質問に対しての回答は、次のようになった(複数回答)。
トップは「子どもとの連絡手段として役立つ」。続いて、「教育・勉強に使える」「子どもがIT機器の操作に慣れる・ITリテラシーが高まる」「子どもとのコミュニケーションツールとして役立つ」「子どもに検索、調べ物などをしてもらえる」「GPS機能で居場所がわかるなど、災害や犯罪から守るのに役立つ」などとなっていた。
「子どもの連絡手段として役立つ」は子どもの年齢が上がるほど割合が高くなっており、一方、幼児など子どもの年齢が低い場合は、「おもちゃがわりになる」「育児に使える」など、子どもをあやしたりする使い方の割合が高くなっている。幼児の場合は保護者の端末を利用させることが多いが、年齢が上がるに連れて子どもの行動範囲が広がるため、緊急時などの連絡手段として機能し始めることがわかる。この結果に納得するという保護者は多いはずだ。
また、成長とともに必須となっていく「子どもがIT機器の操作に慣れる・ITリテラシーが高まる」「教育・勉強に使える」「子どもに検索、調べ物などをしてもらえる」などの利用におけるプラスの影響も見逃せないだろう。