NEWS! 15歳以上の日本の歯みがき剤のフッ素含有量が、世界基準に!

 ところで、歯みがき剤に使われているフッ素の量について、注目したことはありますか? フッ素は、歯の表面のエナメル質を守る物質で、歯科で塗布することもできますが、歯みがき剤に含まれるフッ素によって日々、歯の質を強くしていくことができます。このフッ素、日本の歯みがき剤に含有できる量が、これまでは1000ppmと欧米の基準値に比べて低かったのですが、この春から成人に使用できるフッ素含有量は1500ppmまで引き上げられました。つまり、歯みがき剤に含まれるフッ素を使った虫歯予防レベルが世界基準にようやく達した!ということを意味します。ただし、6歳未満の子供への使用は出来ません。

 ただ、フッ素には体内に大量に入ると副作用があることも分かっています。子どもの場合は、体も小さいし、大人に比べて歯みがき剤をうっかり飲み込んでしまうこともあります。そこで、子ども用の歯みがき剤には、フッ素含有量は14歳以下ではこれまで通り1000ppm以下という基準が適応されます。子ども用の歯みがき剤には、このフッ素含有量がきちんと表示されているものも今は多くありますので、ぜひそこもチェックして選んでみてください。(歯みがき剤や歯ブラシなどの選び方・使い方については、また別の回で詳しく説明します)
 この歯みがき剤のフッ素含有量が、15歳以上の人で最大1.5倍に増えることで、今後ますます虫歯予防ができることになり、最終的には医療費削減にもつながるのでは?と私は考えています

 次回は歯並びをよくする生活習慣についてお話しします

(取材・文・構成/関川香織、撮影/花井智子)