会社として面白い、認めてほしいという気持ちが、ポーター賞受賞に
「ほぼ日」に入社をしてまず驚いたのは、これほど体系的に組織が整っていない中で、実際には利益が出て伸びているという点。糸井重里という著名な個人が立ち上げた会社ということもあり、組織の形はとっているけれども、一人一人はプロのフリーランス集団という立ち位置で成り立っているように見えました。私のこれまでのキャリアの中で教科書的に教わった知識やできあがった環境で見てきたものだけでは推し量れない現実が目の前にあり、「なんだこれは!」と(笑)。新種を発見したようなこの面白さを、まずは理解したいと思いました。
「ほぼ日」取締役CFO管理部長の篠田真貴子さん
当時は、ほぼ日が会社としてちゃんと成立していると認識を持っている人は世の中にほとんどいませんでした。「ほぼ日」を応援してくれる人も、基本的には糸井さんか「ほぼ日」サイトのファンしかいなかったんです。
中で働いているスタッフも、糸井さんというクリエイターがいるから成り立っているという意識が大きく、自分たちがなぜうまくいっていて、お客さんに喜んでもらっているのか、いまひとつつかめていない状態。こんなに素晴らしいところがたくさんあるのに、一人一人が何となく自信を持てていないのがもったいなくて、まず何よりも自信を持ってほしいと思いました。
これまでの応援層とは異なる「会社として、面白いですね」と、組織や事業そのものの良さに注目してくれる人が一人でも増えたら……。それには、社会的に認められる賞を取ることが一番分かりやすいだろうと「ポーター賞」(独自性のある戦略によって競争に成功した日本企業や事業部に贈られる賞)にチャレンジ。見事受賞することができました。
次ページから読める内容
- 初めは“方便”として使っていた上場
- 個性豊かなスタッフ 全体感をもって見るのが私の仕事
- 子どもが小学生となり父子関係に変化
- 子連れ出社OKの環境 上場準備中はデリバリーアプリも活用
- 子どもには、全然違う価値観があることを伝えたい
続きは、日経DUAL登録会員の方がご覧いただけます
-
登録会員限定記事子育て、キャリア、夫婦の連携、家計管理など、共働き家庭のニーズに応える登録会員限定記事をお読みいただけます。
-
日経DUALメール日経DUALの最新記事やイベント開催情報などをお知らせするメールマガジン「日経DUALメール」をご購読いただけます。
-
子どもの年齢別メール子どもの年齢別メール(未就学児、低学年、高学年)を配信します。子どもの年齢に合った新着記事やおすすめ記事をお届けします。
-
MY DUALサイトトップページの「MY DUAL」の欄に、子どもの年齢に合った新着記事が表示され、最新の子育て・教育情報が格段に読みやすくなります。
-
日経DUALフォーラムオンライン会議室「日経DUALフォーラム」にコメントを書き込めます。日経DUALの記事や子育て世代に関心の高いテーマについて、読者同士や編集部と意見交換できます。
-
記事クリップ、連載フォローお気に入りの記事をクリップしたり、連載をフォローしたりできます。日経DUALがさらに使いやすくなります。