子どもがタブレット教材が好きな理由

 店頭でRISUの体験イベントをしていると、子どもは自分から駆け寄ってきて、ずっとRISUタブレットを触って遊んでいます。体験が終わっても、机のカバーを固く握って離さないほど。それほど子どもはタブレットが大好きです。今の子どもは物心がついたときから、「スマホを取り上げられる」という経験を、何度も何度もしています。「ああ、もっと遊びたいのにまた取り上げられた!」って。しかも、小さいころって自分のタブレットを持たせてもらえないじゃないですか。たとえ教材であっても、タブレットだと、「君のタブレットだよ。好きなだけやっていいよ」と言われるとはまるんですよ。「この大きいピカピカのタブレットが俺だけのものなのか!」ってうれしくて仕方ない。

 さらに、RISUは教育学の「最近接発達領域」という考え方に基づいています。簡単に言えば「背伸びをすれば手が届く」レベルの問題を出しています。よくあるタブレット型の教材も色々工夫をされているようですが、学年を固定している以上、「最近接発達領域」の問題を出すことには限界があります。そういった、月に1度決まった教材がダウンロードされるものでは、ちょうどいい問題を出せなくなってしまうんです。RISUはダウンロード式ではないので、算数が得意な子であれば先に能力を進めてあげることができるし、苦手な子であればつまずいていた所を埋めてあげることができる。高校を退学した話でも触れましたが、レベルに合わない勉強を押し付けられるほど無意味なことはありません。簡単過ぎても、難し過ぎても駄目なんです。

 「最近接発達領域」と学習については、チクセントミハイという心理学者の『フロー体験 喜びの現象学』にも書かれていますが、人が何かに没頭するためには、「問題のレベル」と「自分のスキル」がちょうど拮抗していることが必要になります。テニスをしているとき、中級者がいきなり上級者から本気で当たられたら勝てるわけがない。でも、弱過ぎる初心者と対戦してもつまらない。自分にとってちょうどいい対戦相手だからこそ、時を忘れて没入できるんです。

 RISUは正答率や点数、その子が何分何秒かかったかなどの学習履歴から、次の問題レベルをリアルタイムで調整して、その子にとってちょうどいい問題を出すようにしています。

 RISUには「通信教材で学ぶ」の他に、「リアルの塾に通う」「オンラインで家庭教師と学ぶ」という学び方があるので、その子に合った学び方を選んでもらいます。4~12歳のお子さん対象で、小学1~2年生の生徒が多いです。学ぶ内容は学校で学ぶ算数と、いわゆる受験算数の中間くらいのレベルで、RISUで勉強するだけでは偏差値70以上の中学校受験には足りない、という感じですね。

 小学1年生前後からRISUを始めた場合、平均で3年間で小学校6年生までの算数の内容を学び終えます。ただ単純に履修するということではなくて、100点を取り続けて、完全にマスターするという意味で、です。中学受験を考えているならば、そのタイミングで一般的な中学入試対策の塾の入塾テストを受ける、というケースがおすすめですね。つい最近も、3年生でRISUを卒業して、SAPIXの入塾テストで97点を取って最難関コースに入った子がいました。

 RISUの学習を開始するタイミングはいつでもいいのですが、4歳以上ならば早いほうがいいでしょうね。でも、2歳、3歳はいくらなんでも早過ぎると思います。