家事からの解放を夢見て
掃除はするそばから子どもが散らかし、洗濯は毎日。一生懸命作った料理でも、食べるのは一瞬。やってもやっても終わりはない…それが家事である。
仕事に疲れ果てた夜、床のホコリや山盛りの洗濯物を見たときなど、ウンザリして投げ出したくなる気持ちになるものだ。時には、本当に丸投げしてしまってもいいのではないだろうか? 世の中には「家事代行」なるサービスが存在するのだから。
とはいえ、すべて自分でやっていたものをいきなり他人に任せるのも逆に気を使う、そもそも自宅に赤の他人が入ることに抵抗感がある、という人もいるだろう。ものは試しである。実際に家事代行サービスを掃除に絞って使ってみた。
今回“抜き打ち”で申し込んだのは、「CaSy(カジー)」「ニチイ学館(ニチイライフ)」「ダスキンメリーメイド」の3社。料金やサービスの質はもちろんのこと、申し込み方法が簡単でスピーディーかどうかなど、忙しい共働き家庭にとってどれだけ使い勝手がいいかどうかを重要視した。使ってみると、やはり楽だったという感想と共に、期待以上とはいかない点も分かってきた。ただし、今回は公式な取材ではなく、抜き打ちで利用した記者の主観によるレポートという点をご理解のうえ、読み進めてほしい。
【CaSy】使い勝手はピカイチ!
最初に頼んでみたのは「CaSy(カジー)」。2014年にサービスを開始した新しい会社だが、1時間当たり2700円(スポット利用時)という「業界最安値水準」が売りだ。初めて頼む場合にも敷居が低いように感じられた。
申し込みも簡単。まずCaSyのWebサイトで会員登録するのだが、LINEやFacebook、Email、いずれかのIDを入力し、自宅住所の郵便番号を登録するだけ。その後、申し込みフォームで掃除箇所や希望日時、住所、連絡先など詳細を入力していく。記者は3LDKのマンション住まいなので、リビングと、寝室など2部屋、廊下を掃除箇所に指定した。会員登録から申し込み完了まで、15分程度しかかからなかった。
第2子を妊娠中の妻はまだ体調が思わしくなく、散らかった部屋を気にしていただけに、「えっ掃除代行? 頼んでいいの? ラッキー!」とテンションが高い。期待度は相当高いようだが、記者はやや懐疑的だった。家に全くの他人が入ることへの抵抗感もなくはないし、掃除のやり方も人それぞれなのだから、うちに合うとは限らない。
ともあれ、実際のサービス当日。訪問してくれたのは40代後半くらいの女性。自宅から数駅以内の近隣にお住まいの主婦の方だった。