スマホの普及で動画は簡単に撮れるようになった。ニュース番組で視聴者投稿のスクープ映像が増えたのは、スマホを持ち歩いているからだろう。

 ビデオカメラがなくても、撮りたいときにすぐ準備できる。ニュースに限らない。いつ決定的瞬間がくるか分からない子供の成長記録にもってこいだ。

 ところが、いざ撮りためてみると、なかなかぴりっとした映像にならない。パソコンに読み込んで編集してみたところで、繰り返し見たくなるような作品に仕上がらない。

 実は動画には文法がある。このいくつかを守れば、テレビ番組のような映像を作れるようになる。なかでもこれだけは知っておきたいという5つの鉄則についてまとめてみた。

鉄則1・メダカで撮影

 メダカとは目の高さのこと。ビデオ業界でよく使われる言葉だ。

 スチル写真ならば、広角レンズで下から見上げるように撮影して迫力を出したり、見下ろすように撮ることで頭でっかちのカワイイ写真にするというテクニックがある。

 ところが動画ではメダカが基本。それも見上げたり、見下ろしたりは、なるべく控えるのが鉄則だ。一瞬を切る取る写真と違って、時間的な経過を見せる動画では、変わったアングルで絵を作り続けると見るものが疲れてしまう。高いビルを見上げ続けると、首が痛くなるのと同じ理由である。

 自分と身長差がある子どもを撮影するとき、ついそのまま見下ろすように撮ってしまう人が多い。できれば腰をぐっとおろすなど低く構えて、子供の目の高さになって撮影してみよう。ちょっと視線を下げただけで、見える世界ががらっと変わる。サンプルとして、ベビーカーに乗った赤ちゃんの視線と、立ったままの大人の視線とで撮影して比べてみた。

 視線の選択は動画の基本中の基本下にあるものを撮影するときは低く構え、高いところにあるものは、同じ高さから撮れるところを探すのが望ましい。カメラと被写体の関係を地面と平行に保つと、ゆがみが少なく素直な絵ができあがる。

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