ワーママの味方、電動アシスト自転車 最新トレンドと選び方

 保育園へ、駅へ、公園へ。スーパーへ。重たい荷物や子どもを乗せて坂道を上っても、驚くほどスイスイ行ける電動アシスト自転車は、共働きの頼もしい味方です。

 これまでの子ども乗せ電動アシスト自転車といえば安全性と走行性、ママの使い勝手に重点を置いた設計が中心でした。しかし、共働き家庭が増えるとともに、園の送り迎えにパパが出動する家庭が増加していることから、デザインや機能も進化しているようです。

ブリヂストンサイクル市場戦略・渉外部 広報担当の末藤ゆかりさん
ブリヂストンサイクル市場戦略・渉外部 広報担当の末藤ゆかりさん

 ブリヂストンサイクルの事業戦略・渉外課 広報担当の末藤ゆかりさんによると、「最近のトレンドはママ・パパ兼用で乗れるスタイリッシュさです。性能としては、今期登場したデュアルドライブ(両輪駆動)に注目が集まっています

 選ぶ側からすると、車種がますます充実して、どれにすればいいのか迷ってしまうところです。子ども乗せ電動アシスト自転車の選び方のコツはどのあたりにあるのか、末藤さんに聞いてみました。

 「まず、大前提として、子ども乗せ電動自転車に乗せられる年齢の目安は1歳からと考えてください。子どものヘルメットは必須です。幼児用ヘルメットのサイズは1歳用から市販されているので、自転車に乗せられるのも1歳からということになります」

 「子どもは大人に比べて頭が重いため、転倒したときに頭をケガしやすいのです。電動アシスト自転車を購入するときには、セットでヘルメットを用意してくださいね」

 「子どもの年齢が低い家庭では、フロント部分に子どもを乗せられるタイプのほうが子どもの様子を見られるので安心です。子どもを前と後ろに二人乗せて送り迎えやお買い物に行くなら、荷物を入れられる前バスケットがあるタイプが便利。パパも送り迎えをするよというご家庭は、パパにも気持ちよく乗ってもらえるほうがいいので、パパの好みも取り入れるといいですね。家庭のライフスタイルに合わせて選んでください」と末藤さん。
 末藤さんのお話を基に、電動アシスト自転車を選ぶポイントをまとめました。

POINT 1 子どもが低年齢の家庭は一体設計のフロントチャイルドシートが安心
・子どもの重心がハンドルの真上にあるので、運転が不慣れなママでもふらつきにくい。
・子どもが一人なら、後ろに荷物を載せられるので、前バスケットにこだわらなくてもOK

ビッケ ポーラー e
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POINT 2 足さばきがよいかどうかをチェック!
・子どもを乗せているとより安全運転になり、曲がり角などでこまめに止まって安全確認するようになる。そのため、乗り降りはもちろん、足をつく、ペダルを踏むなどの足さばきのしやすさは、思っている以上に重要。U字型フレームはフロントチャイルドシートをつけたときにも、足さばきがよい。

ビッケ モブ e
ビッケ モブ e

・頑丈でねじれにくいL字型フレームはまたぎやすさバツグン。フラつきにくく、初心者ママでも安定した走りに。

ビッケ ポーラー e
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POINT 3 荷物を入れるスペースを確保したいならたっぷり入る前バスケット付き
・前と後ろの座席に子どもを乗せ、3人乗りで使う場合は、通勤・通園バッグを乗せられるバスケットがあると便利

ビッケ モブ e
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POINT 4 パパと兼用するならカッコよく乗れるフォルムで選ぶ
・ストレートなフレームは見た目がスポーティーで、パパに大人気。前輪のタイヤ径が大きめのタイプは、男性が乗ってもバランスがよい。子どもが成長したら、チャイルドシートを外して使える。

ビッケ グリ
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POINT 5 パパたちに高評価な両輪駆動(デュアルドライブ)にも注目を
・今シーズンに注目を集めているデュアルドライブを搭載した車種は、前輪がモーターの力、後輪は人の力で働くので、路面への食いつきが抜群。運転が苦手なママでも、ふらつきやすい路面や上り坂を安定して走れる。電動アシスト自転車の場合、こぎ出すときに、勢いよく飛び出すようになることがあるが、デュアルドライブなら前に引っ張ってもらう感覚で走れて、安心感がある

ビッケ グリ
ビッケ グリ

・子ども2人と大人を乗せた電動アシスト自転車は総重量が100kgを超えるため、自転車はその分下り坂でのスピードが出やすくなる。デュアルドライブは軽い力で前輪・後輪のブレーキをかけられるので、力が弱いママや手がかじかむような寒い時期もラクに減速でき、安心して下り坂を走れる。

(取材・文/小山まゆみ 撮影/坂斎 清)