自腹の場合、家賃は月1万円でも安いほうが生活は楽

 日本では「向こう三軒両隣」ということばもあったりしますすが、シンガポールでは多民族多文化なので日本ほどは気を遣わなくてもよいです。特にコンドミニアムでは人付き合いは全くというほどしなくてもよいので気が楽です。新しく引っ越してきたからお菓子を渡すというのもないですし、同じフロアで赤ちゃんが生まれたおうち(外国人)があったので出産祝いを渡したのですが、半返しの文化もないので、「ありがとう」で終わりでした。多分あげる必要もなかったのだと思います。

 HDBの場合、部屋の前の共有スペースに水槽を置いている家庭もあったり、ハーブを栽培している家庭もあったり(コンドミニアムではベビーカーすら中に入れるよう忠告されることも)で自由度は高いですが、その分多少のストレスもあるようです(ハーブをとられたとか小さいことですが)。

 最後に格差が大きいシンガポールでは、住むエリアによるヒエラルキーなども存在するのか気になる人も多いでしょう。シンガポールは狭いエリアなのでどのエリア、どの集合住宅に住んでいると言っただけでも家賃が分かってしまいます。しかし、見栄よりも実利をとるべきだと私は思います。シンガポールは端から中心地に移動しても30分程度なのでどこに住んでも通勤も通学も可能だからです。

 会社負担ではなく自腹で払うのであれば特に家賃は月1万円でも安いほうが生活は楽です。その分、教育費などに回すこともできるからです。ヒエラルキーが気になるようであれば、働く女性など、自分と共通点のあるコミュニティーに加わるようにすればストレスを減らすことができるはずです。この連載は今回が最後になります。今まで読んでくださってありがとうございました。