30万円の物件を契約するには、最低100万円程度の準備が必要

 シンガポールでの賃貸物件探しは日本とは慣習が異なり、大家と借り主の双方がエージェントを付けることが一般的です。自分側のエージェントがしっかりしていないと不利益を被ることも多いのでよいエージェントを付け、英語が苦手な人は日本語が話せる人を付けるのも手です。不動産ツアーの際には1日に何件も回るので、小さな子どもを連れていくと負担が大きいでしょう。わが家は夫のみが現地に行き、私は日本にいてFaceTimeで動画を見せてもらいながら物件を決めました。

 希望物件を決めたら、仮契約の手続きを進めます。この際に手付金(家賃1カ月、後で家賃に充当)を支払うのが日本と違う点です。賃貸契約を締結する際には敷金2カ月分と印紙税を支払います。そのため、30万円の物件を契約するには最低でも100万円程度を準備しておいたほうがよいでしょう。

 鍵の引き渡しの後も決められた期日までに修理が必要なところはリクエストをして直しておかないと退去の際に請求される可能性もあります。このように、シンガポールの不動産契約は日本と比べてストレスが多いです。電気、ガス、水道などのインフラ、ケーブルテレビ、インターネット等の開通は不動産エージェントがあっせんしてくれることも多いです。

 日本では賃貸価格がエリアの相場価格で落ち着いており、市場価格から大きく外れた物件はなんらかの理由がある場合が多いです。しかし、シンガポールの物件は物件サイトにも明記されていることも多いのですが、交渉可能な場合が多いです。契約の際に家賃を1割以上値下げ交渉に成功したと言っているシンガポーリアンの友達もいるくらい交渉余地がある場合もあります。

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