工作で子どもたちも家作りに挑戦

 プログラムの最後は工作タイムです。1階にあるワークショップコーナーに着席した子どもたちには、厚紙と色紙が配られました。山本さんが「私たちはおうちを作る仕事をしています。今日は、きみたちにおうちをつくってもらうよ」と子どもたちに呼びかけると「うん」とかわいい返事が返ってきました。

 両手をじょうずに使って色紙をちぎり、のりで厚紙に貼っていく子どもたち。先ほどの興奮がうそのように治まり、集中しています。厚紙の組み立てや、持ち手を付けるところは大人が手伝いますが、デザインは子どもオリジナル! でき上がったのは、カラフルなおうちバッグです。「見て、できた!」「ここにお人形いれよう!「私はおやつ!」 あちらこちらで声が上がりました。

ワークショップルームで「おうちバッグ」づくりがスタート
ワークショップルームで「おうちバッグ」づくりがスタート

色紙をひたすらちぎる子や、ちぎっては貼る子、とても細かくちぎる子など個性があらわれます
色紙をひたすらちぎる子や、ちぎっては貼る子、とても細かくちぎる子など個性があらわれます

「(バッグの)中にも貼っていい?」 大人の想定外の発想でカスタマイズしていきます
「(バッグの)中にも貼っていい?」 大人の想定外の発想でカスタマイズしていきます

いよいよお別れ。初めての社会科見学、楽しかったね

今回参加した保育ルーム Clover 武蔵小杉園の園長・鷲山紗知代先生。「園庭がない保育園なのでお散歩は子どもたちの体力づくりに不可欠です。今日はお散歩を兼ねた社会科見学が自分の街を知るきっかけになり、子どもたちは目をキラキラさせていました。親や保育士以外の大人ともコミュニケーションができて、貴重な体験になったと思います」
今回参加した保育ルーム Clover 武蔵小杉園の園長・鷲山紗知代先生。「園庭がない保育園なのでお散歩は子どもたちの体力づくりに不可欠です。今日はお散歩を兼ねた社会科見学が自分の街を知るきっかけになり、子どもたちは目をキラキラさせていました。親や保育士以外の大人ともコミュニケーションができて、貴重な体験になったと思います」

 初めての社会科見学は以上で終了。園長先生の「ごあいさつしましょう」の声に「ありがとうございました」とお礼を言う子どもたち。その顔は笑顔でいっぱいです。おうちバッグに入りきらないくらいの思い出を持って、園への帰路につきました。

 子どもたちを送り出した山本さんはこう話します。「武蔵小杉は、マンションが次々にできて、移り住む人が増えている新しい街。その一方で古き良き部分もたくさんあります。街の成長の一翼を担う企業として、新旧をつなぐお手伝いができればというのも、今回の社会科見学を企画した目的のひとつです。子どもたちを通して、その思いが広がっていけばうれしいですね」

(取材・文/福本千秋 写真/花井智子)