地方に比べて、車を所有していない人も多い都会の生活。新しく家族が増えるのをきっかけに、「マイカー購入」について考えるファミリーも多いのではないでしょうか。でも、気になるのが車にかかるコスト。初期費用や維持費はそれぞれどれくらいかかるのか、また買う/買わないをどう判断すればいいか、FPの前野彩さんに聞きました。

クルマはぜいたく品? それとも必需品?

 住む地域によって、優先順位や維持費が大きく変わるものの代表といえば、「車」ではないでしょうか。

 車は所有しなくても、レンタカーやカーシェアリングなど、いろんな選択肢がありますが、今回は買うことで発生する維持費用と、購入を迷う/決断する、その心理にスポットを当てました。

 家賃や食費は、住む地域によって相場は異なるものの、どちらも生活していくうえで「必要」な支出です。でも、マイカーは、都会では「あれば便利なもの」や「ぜいたく」な支出と捉えることが多く、家計の見直しの際には「持つか/持たないか」という観点から検討することが多いようです。

 一方、地方在住の方にとってマイカーの存在は「なければ困る」「1人1台」の必需品レベル。「持つか/持たないか」ではなく、「いかにコストを抑えるか」という観点が家計の見直しの論点になってきます。

 では新車を買うとしたら、いくらお金がかかるのか、そして維持するための費用にはどれくらい必要なのか、これから試算してみましょう。

 軽自動車か普通車かによって、車本体の値段はもちろん、税金や保険料などのお金も変わりますが、今回は、家族4人がラクに移動できるということで、普通車を例に考えました。

【プリウスを買うといくら?】

 実際の購入時には、値引き交渉もDUAL読者の腕の見せどころ(?)だと思いますが、ここでは値引きはひとまず考慮せず、一般的な付属品を付けたところ、約310万円のお金が必要ということが分かりました。