お友達をたたいた、仲間外れにされたーー。お友達と遊べるようになる3歳ごろから、保育園や幼稚園などでいわゆる「友達トラブル」が出てきます。親はどうしたらよいのでしょう。人間関係がより複雑になる小学校入学までに身に付けておきたい「コミュニケーション力」とは? 現場の保育士にアドバイスしてもらいました。

【年齢別特集 保育園のママ・パパ向け/新年度スタート!】
(1) 「慣らし保育」はスケジュールに余裕を持たせて
(2) 連絡ノートを120%活用して先生との信頼関係アップ
(3) 進級や転園で行き渋り 親は「不安」を見せないで
(4) 3~6歳の友達“トラブル” 親はどうする? ←今回はココ!

 子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学校低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

 

3歳以降によくある“友達トラブル”

 子どもは、3歳ごろから友達とかかわり合って遊ぶようになります。そして、3~6歳になると、先生1人に対して園児の数が増えます。成長に伴い、これまで子どもの社会の大部分を占めていた「子ども対大人」の関係性に、少しずつ「子ども対子ども」の関係性が加わってきます。

  「3歳ごろから、子どもたちだけの世界ができてきます。お友達に手を出すのはよくないことなので手を出したら止めますが、保育士もずっと全員をじっと見張って『はい、手出した』『はい、何した』と止めることは難しくなってきます」。おおわだ保育園(大阪府門真市)の馬場睦代園長はそう話します。

 同園の保育士に、3~6歳の子ども同士にありがちな「トラブル」を聞いてみました。

3~6歳の子ども同士でありがちなトラブル

・おもちゃや場所、友達を取り合う
・遊具などの順番を待てない、ルールを守れない
・仲間外れにする、される
・言葉で気持ちを伝え切れず手を出す(たたく、ひっかく、かみつく、押す)
・戦いごっこが行き過ぎる
・謝ったのに許してくれない
・きつい言葉を友達に使う
・ものを隠す
・お互い気持ちを上手に伝えられず言い合いになる
・ささいなことで「嫌い」と言ってしまう

 そんなとき、親はどうしたらよいのでしょうか。幼児向けクラスのママ・パパが気を付けたい5つのポイントを見てみましょう。

<次ページからの内容>
・ けんかするのは悪いこと?
・ 親の介入し過ぎは逆効果!?
・ 家での顔と集団生活の顔
・ 「ごめんね」「いいよ」は言わせるべき?
・ やりがちな子とやられがちな子
・ 小学校までに身に付けたいコミュニケーション能力