葉酸は妊娠計画中からとらないと間に合わない
ビタミンB群のうちのひとつである葉酸は、妊婦さんになじみの深い栄養素。妊娠を機に、葉酸を意識してサプリを飲んだり、野菜を多めに食べている人もいるのでは。「でも、どのくらい必要か把握している人は少ないのではないでしょうか。摂取推奨量の多さにはびっくりするはずです。しかも、食品から取る葉酸は吸収率が低く、体内に蓄積されにくいので、毎日欠かさず食べる必要があります」と話すのは、帝京科学大学教授で栄養学博士の上田玲子さん。
上田さんによると、妊娠していない成人女性が1日に摂取したい推奨量は240μg。妊娠するとこれに240μgの加算が必要になります。「妊娠計画中と妊娠3カ月ごろまでの初期は、サプリ等さらにで1日400μgを追加することがすすめられています」。
つまり、妊娠初期なら1日880μg。非妊娠時の3倍以上の量です。それほど必要な葉酸、いったいどのような役割があるのでしょうか。
次ページから読める内容
- 上田玲子さん「葉酸は胎児の先天異常のリスクを減らす栄養素」
- 「造血のビタミン」として授乳期も必要
- 細川モモさん「働く女性の42%が葉酸不足」
- 葉酸が多いのは野菜。通年食べやすいのは納豆
- 葉酸食材はサラダ、スープ、いため物で食べよう
- サプリはとった量を把握しよう 耐容上限量を守って