【評価4】ホームドアにデジタルサイネージを使った案内も

【子連れ視点でバリアフリー度をチェック!】☆☆☆☆☆
●ホームドアが設置されており安心
●ホームドアのデジタルサイネージに出口や運行情報などの案内が表示され便利
●目黒線はホームと床面の段差を小さくした車両も運行

 バリアフリー度は全く問題なし。さらにデジタルサイネージ(ディスプレイを使い、広告や案内を表示する電子看板)を使った最新のサービスによって2点が追加され、基礎点を超える結果になりました。

東急武蔵小杉駅のホームドアには、都内最大のデジタルサイネージが取り付けられている
東急武蔵小杉駅のホームドアには、都内最大のデジタルサイネージが取り付けられている

 東急武蔵小杉駅は、デジタルサイネージが組み込まれたホームドアを設置しており、混雑状況や遅延情報、出口周辺の施設案内などを提供しています。ホームや改札から出た後に、目的地へ着くための出口を探して右往左往せずに済むので、これは便利。「武蔵小杉駅周辺では近年、大型のマンション分譲や商業施設の開業により人口・来街者数が増加し、東急武蔵小杉駅の乗降人員は10年間で約17%上昇しています。この状況に対応すべく、周辺施設への案内機能のさらなる強化を目指しています」(東急電鉄広報部)

 東横線・目黒線の東急電鉄の車両には、1編成当たり2号車と5号車の2カ所にベビーカー・車いすスペースが設置されています。広報部に聞いたところ、「目黒線には床面の高さを下げ、ホームとの段差を小さくした5000系の車両も走っている」とのこと。ホームとの段差が少ない車両は、ベビーカー利用者や小さな子ども連れの家族にとっては安心できるポイントなので、ぜひ今後は運行数を増やしてほしいですね。

【総合評価】すべての項目が4つ星以上の高評価

東急目黒線武蔵小杉駅(調査日:2017年3月)
東急目黒線武蔵小杉駅(調査日:2017年3月)

 東急武蔵小杉駅の総合評価は89.5点とかなりの高評価。JR線への乗り換えには、若干注意を要するものの、ベビーカー利用者のことを考えた新しくてきれいなトイレと、行き届いたバリアフリーは子ども連れに優しく、十分利用しやすいといえるでしょう。ホームドアに取り付けられたデジタルサイネージや、今年3月に設置された改札内のコンコースにある大型デジタルサイネージ、イベントスペースなど、新しい設備も盛りだくさんの駅でした。

 ファミリー層が増え、開発が進む武蔵小杉駅周辺は、子連れで利用しやすいショッピングスポットが多いのもうれしいところ。南口を出ると、「ららテラス」や「グランツリー」など、親子で楽しめる大型施設が並びます。駅改札を出てすぐのエリアにもファストフード店やカフェ、ラーメン屋さんなどの飲食店がたくさんあり、休憩場所にこと欠きません。ママ記者も家族でたまにお出かけするのですが、駅・ショッピング施設とも新しいだけに「ベビーカーユーザーのことを考えて作られているなあ」といつも感じます。

 いかがだったでしょうか? これを参考に、皆さんのおでかけにも役立ててみてくださいね。次回は、新交通ゆりかもめのお台場海浜公園駅を紹介します。

(取材・文/淺野光穂[かみゆ]、澤田聡子)