あわただしい子育て期こそ、ママの健康に気を付けたいですね。特定の物や行為が、なくてはならないものになってしまう依存症は、意外と身近にある問題。自身も依存症の体験があり、女性のための回復支援施設「フラワーガーデン」代表を務めるオーバーヘイム容子さん(35)に、今回は施設の取り組みや、ストレスマネジメントについて聞きました。

共同生活でプログラム、体を動かす楽しさ知る・家族ケアや就労支援も

<span style="font-weight: bold;">オーバーヘイム容子さん</span> 1981年生まれ。依存症の体験を経て、女性のための回復支援施設「フラワーガーデン」(奈良県橿原市)代表に。2女の母。ガーデンは依存症の解決を目指す一般財団法人「ワンネスグループ」の一つ。グループには沖縄や愛知などに入所施設があり、働く場としてラーメン店もある。
オーバーヘイム容子さん 1981年生まれ。依存症の体験を経て、女性のための回復支援施設「フラワーガーデン」(奈良県橿原市)代表に。2女の母。ガーデンは依存症の解決を目指す一般財団法人「ワンネスグループ」の一つ。グループには沖縄や愛知などに入所施設があり、働く場としてラーメン店もある。

―― 代表を務める施設「フラワーガーデン」について教えてください。

 「物質(アルコールや薬物など)、行為(ギャンブルやインターネット、買い物など)、人間関係(異性やDVなど)への依存症に苦しむ女性の回復支援施設です。現在は全国から20~50代が集まり、規則正しい共同生活をしながら、専門の回復プログラムを使って問題を解決しています。段階が進んだ人が新しく入った人をサポート。アメリカの団体Amityが確立した『治療共同体』という考えがお手本です

 「基本は入寮してプログラムを受けますが、通所のみの利用も場合により可能です。依存の対象を使わなくても生活や仕事ができること、社会復帰や家族の再生を目指します。当事者と同じように苦しんでいる家族のケアにも力を入れています。依存症の親を持つ子どものケアにも取り組み、子どもたちのための絵本を出版しているんですよ」

 「1日の流れはこんな感じです。寮で朝ごはんを調理して食べる。それから近くの「フラワーガーデン」に行って、掃除や朝の集会。午前プログラムに昼食、午後のプログラムをしたら夕方の集会をし、夕食後はそれぞれの自助グループにスタッフが車で送っていきます。プログラムは、感情を表現したり、依存につながる考え方や行動パターンを見直したり。仲間との生活の中で、なぜ依存しなければならなかったか、理由を知り自分と向き合います。ここは社会に出る通過点として、練習の場。『精いっぱい人と関わりを持って、恐れずにぶつかって』と話します。先生が来てくれて、フラやヨガの時間もあり、体を動かして心が満たされる体験をしています」

【1日の流れ】

寮で朝食
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デイケアで掃除
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朝の集会
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午前プログラム
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昼食と休憩
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午後のプログラム
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夕方の集会
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夕食
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自助グループに参加
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リラックスタイムなど~就寝