子育てとなると“他力本願”になるパパたち

—— スーパーダディの活動を通して、日本の子育てをどう変えていきたいと思っているのでしょうか?

高橋 繰り返しますけど、やはり、パパの意識改革をまずは進めていかないといけないと強く思っています。

 なぜ、そう思うのかと言いますと、「パパは仕事のことなら自力で突破できるのに、子育てとなるとなぜ、他力本願になってしまうのか」ということです。子育てのことはママだとか、おばあちゃんに任せてしまう。そうではなく、もっと主体的に子育てに関わって、自力で突破しようとする姿勢が必要だと思います。

 なぜ日本の男性はそうなってしまったのか、その理由は歴史をひも解いていかないといけないんでしょうけどね。ただ、この雰囲気は、受け継がれてきた日本文化のなかに、根強く残っているものでしょうから、相当な意識改革が必要だろうと感じています。

 もっと言えば、学校教育のなかでも、家族について学ぶ授業があってもいいですよね。欧米などの子育てや家事にパパが積極的に参加している様子を取り上げる。そうやって子どものころから教育していかないと難しいところもあるでしょう。

 そして、子育てにしっかりと関わりながらでも、仕事を頑張っている人はたくさんいるんだということを知ってもらうことが大切だと思っています。

家庭内リーダーシップを取るパパが増えると社会が変わる

—— 確かに、多くのパパは、子育てよりも仕事を優先してしまって、ママに頼ってしまうことが多いのかもしれません。

高橋 子育てと言えば、日本ではママが中心になってしまうことがほとんどです。でも、僕は、子育てに関しても男性がリーダーシップを取ったほうがいいと思うんですよね。

 男性の多くは、結婚前はカノジョとデートするときに、色々考えて決めて、「こういうふうにデートしようぜ」と言っていたはずじゃないですか。

 男性は本来、そういう資質を持っている人のほうが圧倒的に多いはずなのに、家庭内のこと、特に子育てのこととなると、仕事を言い訳にしてママに任せてしまう。

 なぜできないのかというと、子育てが楽しいと思ってないからじゃないか、と。子育ては楽しいと思えるようになれば、できるはずなんです。そこをどう変えていくか、ですよね。

 「子育ては楽しい」と知るパパがもっと増えていけば、「家庭内のリーダーシップ」を取るパパが増えていって、社会全体の雰囲気が変わると思っています。