送り迎えで会議を抜けるときにも、正々堂々と理由を言う

── 小学校入学までの3年間は、保育園と幼稚園のダブルスクールをしていて、送り迎えが大変だったそうですね?

高橋 妻は出産して、1週間後にはもう、仕事を再開していました。保育園に入ることはできましたが、そこで預かってもらえるのは3年間。その後、幼稚園に通い、終わると保育園に通うという形でした。

 幼稚園も保育園も、自分で色々探して納得したうえで選んだとはいえ、ダブルスクール状態なので、送り迎えが普通の親の倍あるわけです。子育てに関して、小学校入学前の3年間が最も大変でした。

── 一度、幼稚園に送り、幼稚園から保育園への移動があるわけですね。

高橋 そうですね。やはり、私のほうが仕事を途中抜けすることが可能だったので、幼稚園が終わる時間帯に抜け出して、幼稚園に迎えに行って、保育園まで送っていました。今思えば、あの3年間はけっこうハードでした……。忘れられない思い出ですね。

 やっと送り&迎え&送りをしたというのに、もう、3時間後には保育園にお迎えという(笑)。この状態を乗り切るには、妻とGoogleカレンダーでものすごく細かくシフトを組んでいかないとやっていけません。

 Googleカレンダーとラインを駆使していました。会議中に妻から「ゴメン、撮影終わらないんだけど、どうしよう!?」「オレも会議中でまだ終わらないよ!」「どうするの!?」みたいな(笑)。

 結局、「ちょっとオレ、出てくるわ」って会議を抜け出して、1時間後くらいに「ごめん、ちょっと別件で呼ばれちゃってさあ」とか。そんな危機も数回、ありました。

── 子どもの送り迎えなどで会議を抜けるというのは、難しかったりしませんでしたか?

高橋 最初は理由を隠していましたが、途中から言うようにしました。言いづらいですけど、あえて正直に言うのがいいだろうと。社内では、子育てに関してパイオニアにならないといけないという思いもありましたから。

 急な会食が入ったとしても、「この日は子どものお迎えがあるから行けない」ということを、正々堂々と言うようにもしました。そのほうが、父親としてカッコイイんじゃないかと思いましたし、今の時代っぽいんじゃないかと思ったんですよね。