博物館で尺八の生演奏。大人も子どももびっくり!

 3月23日の19時。国立科学博物館×東京・春・音楽祭「ナイトミュージアム・コンサート ~展示空間で楽しむ多彩な音楽とトーク」に参加するために、JR上野駅公園口から歩いて5分ほどの国立科学博物館へ向かいます。

 こちらの国立科学博物館は、1877年創立という長い歴史を持ち、動植物や恐竜などの自然史標本や、科学技術に関する資料などが展示されています。

 国の重要文化財に指定されている「日本館」と、「地球館」の2つの建物があり、今回の「ナイトミュージアム・コンサート」の会場は、「地球館 常設展示室」で行われました。

 子どもたちのテンションは、入り口から既にMAXに!

息子 夜の博物館に入るの、はじめて。ワクワクするね~!

 入り口にある100円ロッカーに荷物を預けて(100円は戻ってきます)、いざ入場! 19時から始まる尺八のオープニング演奏が、私たちを出迎えてくれました。

息子 ママ~、あの人、博物館で楽器、吹いてるよ~?

 目をクリクリさせて不思議顔の息子に、思わず笑ってしまいましたが、それもそのはず。博物館で生演奏を聴くなんて、大人の私も初めての体験です。子どもが不思議がるのも当然ですよね。

 そして、地下2階に降りると、19時5分からバイオリンとギターの生演奏が、約2億年前の爬虫類たちに囲まれて始まりました。

 曲目は、ピアソラ作曲の組曲『タンゴの歴史』や、パガニーニ作曲『カンタービレ』など。美しく艶やかなバイオリンと、情熱的なギターの音色が、館内に響き渡ります。

安田 わぁ……。なんてすてきなのかしら……。

とうっとり。子どもたちも穏やかな表情で聴き入っています。

 この「ナイトミュージアム・コンサート」の特徴は、6フロアで同時多発的に様々なコンサートが行われること。

 19~21時の2時間にわたり、地球館の常設展示室の全6フロアで、15分ほどのコンサートが15公演も行われます。来場者は、この「会場MAP」を手に、お目当ての演奏を聴きに行きます。

息子 ママ~、次はどこに行く?

安田 今度は、3階に「ファゴット」を聴きに行ってみようよ!

など、ちょっぴりスタンプラリーのような感覚もあり、あれこれ計画を立てながら巡るのが楽しいです。

美男美女の演奏だけでなく、研究員のスペシャルトークまで!

 お次は3階へ。19時25分から、ファゴットの演奏が始まりました。

 ファゴット奏者の長哲也さんが「いやぁ~、まさかホッキョクグマやクロサイに囲まれて演奏するなんて。初めての経験です(笑)」と話すと、観客の皆さんからドッと笑いが! なんとも言えない非日常感と、そのユニークさがたまりません。

息子 あはは! まるで、ホッキョクグマやクロサイさんたちも一緒に演奏してるみたいだね

 あまりの異空間ぶりに、思わず笑ってしまいますが、演奏される方は一流の方々ばかり。子どもに本物の音楽に触れさせることができます。

【演奏】
バイオリン:瀧村依里
チェロ:上村文乃
ファゴット:長 哲也
ギター:藤元高輝
マリンバ:SINSKE
ピアノ:阪田知樹
尺八:石垣秀基

 しかも皆さん、若く美男美女の方ばかり(キャーキャー♡イケメンパラダイス!)、演奏する姿もかれんでお美しく……その美しい音色に大感動!

 音楽だけでなく、国立科学博物館の研究員の方のスペシャルトークを聞くこともできます。

 こちらは、国立科学博物館名誉研究員の山田格さん。1階の展示を見ながら、「哺乳類の適応」というテーマで「ハクジラとヒゲクジラとは?」についてお話ししていました。

 他にも、名誉研究員の溝口優司さんから「楽器までも生み出した人類とは?」というお話があり、15分ほどのスペシャルトークが全6回行われていました。とても興味深い内容でしたが、ただ小学生にはちょっぴり難しかったかもしれません。

 お次は地下1階へ。20時5分から、マリンバの演奏が始まります。

 恐竜の化石に囲まれながら『アメージング・グレイス』のメロディーと、マリンバの優しい音色を堪能しました。夢のような時間でした。