親の言葉って子どもにしてみれば、洗脳に近い
都内の料亭でテレビ番組の収録をしました。楽屋も雰囲気のある和室。以前、同じ場所でお仕事をしたときは子どもも同伴で、和室で楽しそうに遊んでいました。最近は場所見知りをするようになったので、この日はお留守番です
うちの親は全く教育熱心じゃなかったし、学歴にはこだわりがないタイプでした。学業に関する部分はとてもおおらかで、昔から、勉強しろと言われた覚えは一度もありません。
ただし、「大学に行くなら国立大学に入ってね」とは、子どものころから言われていました。私は3人きょうだいの長女なので、全員大学に通わせるとなると莫大なお金がかかる。アンタだけでも学費が安い国立大学に行ってくれ、と(当時は私立大学と比べて、学費は半額以下でした)。
物心ついたときから、私の中では当たり前のように私立大学の選択肢はありませんでした。国立大の中から志望先を決め、そして親の言葉通り国立大学に合格し、下の2人も大学に行くことができました。
今考えると、もし私が「私立大学に行きたい」と言えば、受け入れてくれたんだろうと思うんです。母は恐らく、「1人だけでも国立大学に行ってくれたら楽だな」程度の軽い気持ちだったと思うんですよ。
とはいえ、親の言葉って子どもにしてみれば、洗脳に近い。親は何気なく言っているつもりでも、長い時間をかけて私に刷り込まれていったのです。
結果的に、私は志望した大学に行って良かったと思っているのでいいんですが、「親の言葉には子どもの人生を決定づける力がある」という意味では、これからの子育てにおいて気を付けたいところ。親の希望を押しつけないように言葉の持つ力を上手に使っていかなくては、と感じています。
願わくば…わが子には、人前に出る仕事じゃない職業を選んでもらいたいな!(勝手な希望です)