「誤報でよかった」

 緊急通報の中には「習い事の帰りに変な人につけられた、頭を殴られたといった危険な事例もあります。犯罪行為の場合はすぐに警察に連絡するなど、セコムだけで解決せずに、警察とも連携を取っています」(鳥本センター長)。

 子どもからの緊急通報が届く件数がぐっと増えるのが、主に夕方の15時以降。ちょうど小学校からの帰宅時間や習い事・塾などの行きかえりの時間あたりだそう。まさにお邪魔したのはその時間帯、アラームがどんどん鳴り響いていました!

 ただ、ロッカーにランドセルを入れるときに紐がひっかかったり、友達と遊んでいるときに紐が引っぱられた、といった誤報も多いそうです。

 「特に夕方の時間帯に誤報が増えます。でも『誤報かも』とは、微塵も思いません。常に『何か問題が起こった』という前提で私たちは動きます。緊急対処員が駆け付けている途中で誤報だとわかってキャンセルになることも多いですが、私たちは『誤報でよかった』とホッとしますね。お子さんの安全が第一ですから」(八記司令)。

 取材中も、何度も鳴り響くアラーム。オペレーションセンターの担当者が折り返し電話をして「どうしましたか?」と話した後、「そうか、間違って押してしまったんだね。わかりました。念のため保護者の方にもお知らせしておきますね」と、優しく対応する声が聞こえてきます。「誤報と分かっても、念のため保護者には状況をすべてご報告しています」(八記司令)

スマホやPCで子どもの位置がわかる

 「初めて通うあの塾。無事に到着したかな…」「習い事からまだ帰っていないけど、今はどこにいるんだろう」。そんな不安があるときは、専用サイトで、子どもの位置を検索することもできます。

スマホやPCで、子どもの位置を確認できる
スマホやPCで、子どもの位置を確認できる

 「お子さんが通学路から大きくそれていることに驚き、『今は仕事中で迎えに行けないので見に行ってください』と要請を受けて現場に急行すると、友達の家にいたということもあります。小学生になると電車やバスを使うことも多いので、自宅から離れた場所に遊びにいくケースは意外に多いですね」(八記司令)

 オペレーションセンターのディスプレイでは、ユーザーが見られる画面よりもさらに詳細な地図が表示できます。「保護者が探しに行くときに電話をいただければ、『その建物の北側です』といった細かい情報をお伝えすることもできます」(八記司令)

オペレーションセンターのディスプレイで子どもの位置を確認
オペレーションセンターのディスプレイで子どもの位置を確認

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