日経DUALでの連載コラム(昨年5月に終了)が人気だった歌手のhitomiさん。昨年10月に40歳で第三子となる男の子を出産し、0歳、2歳、8歳の3児のママになりました。産後に初めてお会いし、出産秘話や子育てにおける奮闘ぶり、産後初めて曲作りをした最新曲『夢運んだランドセル』に込めた思いなどを伺いました。

ランドセルって、大事に使ってほしいと親は思うものだと知った

日経DUAL編集部 3人目が生まれてからの毎日はいかがですか。

hitomiさん(以下、敬称略) いやいや、てんやわんやですよ。2人目の長男は今まさに2歳児のイヤイヤ絶頂期で、デッカイ赤ちゃんがもう一人いるような感じ。最近は引き出しからモノを引っ張り出すのが楽しいみたいで、「あ~やめて~出さないで~」と後ろを追っかけながら、片づけての繰り返しでヘトヘトです。その点では、生まれたばかりの次男のほうがじっとしていておとなしいです。今、一番おりこうくんですからね。毎晩、授乳のために1時間おきに起きていて、私は万年寝不足ですが、夜泣きはほとんどないですし、日中も穏やかに過ごしてくれています。いつもきょとんとした表情で家族のドタバタぶりを見ています

 一番上のお姉ちゃんは今春から小学3年生で、特に3人目の子が生まれてからは、家のことを少しずつお手伝いしてくれるようになりましたね。朝、私が手が回らないときは自分でトーストを焼いて食べたり、パパがいない夜は、夕食の下ごしらえや長男と次男をお風呂に入れるのを手伝ってくれたりとか

―― ブログの写真でもだいぶお姉さんぽくなった感じがしますね。

ランドセルは長女が自分で色を選んだ
ランドセルは長女が自分で色を選んだ

hitomi 実は2月からNHK『みんなのうた』で最新曲の『夢運んだランドセル』が放送されているんですが、この曲の歌詞は、娘が小学1年生になったときにウキウキしながらランドセルを背負っていった姿を思い出しながら作ったんです。私の子ども時代と違って、今はいろんな色のランドセルがあるんですね。入学式でも色とりどりのランドセルを背負う子どもたちが集まると、まるでお花畑みたいなんですよ。そんなランドセルの色のように、一人一人がそれぞれの個性を持って成長していくってすてきなことだなと思って

 曲を作りながら、自分が小学校のときってどうだったかなと色々思い出したりもしました。学校帰りに友達とじゃんけんして、「負けたらあの電柱まで全員のランドセルを運ぶんだよ」とかいう遊びがあったり。

―― ありました! 言い出しっぺの自分が負けて、みんなの分を背負わされたり。そういう意味ではランドセル、結構乱暴に扱っていたかもです。

hitomi そうそう、学校から帰ったらほとんど放り投げ状態でしたもんね。でも、娘には「ランドセルは床に放り投げないでちゃんと上に置きなさい! 一体、何年使うと思ってるの?」と小言を言ったりして。ランドセルって案外高価なものだし、長く愛用するものだから大事に使ってほしいと親は思うものなんだな、と、親になってみて初めて分かるみたいな(笑)。