(7)手土産は必要?

 お誕生会など特別なお呼ばれの場合はTPOに応じた手土産が必要ですが、普段のちょっとした遊びのたびにいつも持っていくこともないと思います。よく伺うおうちには、時々みんなで食べられるようなおやつを持って行かせてもいいでしょう。

 うちの子どもの場合は、よく遊ぶグループがあったのですが、いつの間にか、遊ぶ家も、持ってくるおやつも輪番制のような暗黙のルールができていたような気がします。

 以上のようなことを常日頃から子どもに伝え実践することで、よそのおうちでの「困ったちゃん」が、少しでも少なくなることを期待しています。

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 では、最後に、遊びに来た子のマナー違反はどのようにしたらいいかについてです。

 遊びに来た子どものお友達のマナー違反を見かけたら・・・なかなか注意しにくいときもあると思いますが、「危険なこと」、「他人に迷惑がかかること」はもちろん、「してほしくないこと」もはっきり注意するほうがよいと考えます。ただ「ダメだよ」と言うだけではなく、「なぜ、これをしてほしくないのか」を具体的に理由とともに言いましょう。

 自分の子どもでも、他人の子どもでも、伝えることと伝え方は同じです。どの子でも、一度や二度ですんなり聞き入れられるのはまれ、何度も同じ注意を繰り返すこともあります。どうしてもルールを守ってもらえない子には、出入り禁止も止むを得ないかもしれません。でも、あまり細かい事に目くじらを立てるのではなく、のんびり大きく構える気持ちも必要だと思います。

 挨拶ができなかったら、「緊張しているのか、恥ずかしがり屋さんなのか」と考え、こちらから明るい笑顔で声を掛けてあげる。靴がそろってなかったら、「ここに、こうしておこうね」と、さっとそろえてあげる。

 お菓子や飲み物をこぼしたら、一緒にお掃除してもらう。冷蔵庫を開けてしまったら、「よそのおうちの冷蔵庫は開けないんだよ。何か欲しいものがあれば、言ってね」 などとさとす・・・自分の子と同時に言い聞かせるような対応の仕方ができるといいですね。

 「マナーは外でないと身につかないもの」ともいわれています。お友達のおうち、乗り物の中、公共の場……など、子どもがこれから行くところは、すべてマナーが必要であり、またマナーが学べる場所でもあります。子どもたちがどんな場所に行っても困らないようなマナーを少しずつ理解し習得できるよう、周りにいる大人が子供たちを適切に導いていきたいものですね。

 次回、最終回は 「お出かけのマナー」です。公共の場でのマナー、乗り物のマナーなど、子どもの活動範囲が広くなるにしたがって知っておかなければならない場所でのマナーについて、ご紹介します。お楽しみに!