正解もマニュアルもない「子育て」は、親にとっても初めての経験の連続。様々な壁にぶち当たるたび、「どうしていいかわかんない!」と頭を抱えるパパ・ママも多いのではないでしょうか。幼児教育を通して6000人以上の子どもと接し、数多くの家庭をコンサルティングしてきた山本直美さんが、悩めるデュアラー世代へアドバイスします。今回のテーマは「子どもをお勉強ギライにさせない方法」。子どもの知的好奇心を伸ばすために、親はどのように関わればいいのか山本直美さんに聞いてみました。 

「つらい」「やりたくない」……親たちが持つ「勉強」への苦手意識

 こんにちは。チャイルド・ファミリーコンサルタントの山本直美です。

 皆さんは「勉強」と聞いて、どんなことをイメージしますか?

 「苦しいもの」「つらいもの」「小さいうちから勉強させるのはかわいそう」……。

 大人って、どうしてこんなに勉強にネガティブなイメージがあるのだろう、と思うことがよくあります。「勉強が好き」という人に会うと、「えー?」という反応をしてしまうことも多いのではないでしょうか。「サッカーが好き」なことと同じなのに、なぜマイナスに捉えられてしまうのでしょうか。

 由来・語源辞典で「勉強」の由来・語源を調べてみると、「勉め、強いる」ことから「本来は気の進まないことを無理にする」という意味だったようですが、「明治以降になると、知識を獲得するために努力を重ね、学問することが美徳とされるようになると、『勉強』は『学習』と同じ意味になった」とあります。
(引用:由来・語源辞典;http://yain.jp/i/%E5%8B%89%E5%BC%B7

 もしかすると、「勉強」という漢字が持つこんな由来から、ネガティブな印象になってしまっているのかもしれませんね。

 また、これまでの日本の偏差値教育では、詰め込まれた知識や記憶力が評価されることが多かったために、記憶があまり得意でなかった人にとっては、勉強そのものが楽しくないと感じられるのかもしれません。

 そんなふうに「勉強」の二文字に、大人は何となくネガティブなイメージがあることも多いのですが、子どもたちには、そうした概念はありません。ですから、できるだけポジティブなイメージを持ってもらえるようにしたいですよね。

 では、何をもって「勉強」と言うのでしょうか?