「Life is Tech !」に注目をしたのは、息子が中学2年生の夏に慶応大学でのキャンプに参加したことがきっかけです。単にプログラミングを学ぶだけではなく、思春期の子どもたちのサードプレイスとして機能し、これからの社会へのインパクトが非常に大きいと実感。ぜひその裏側を知りたいとライフイズテック株式会社 代表取締役CEO 水野雄介さん、同広報 亀田奈津子さんにお話を伺いました。
上編では「Life is Tech !」のサービスや、そこに込められた思い、創業ストーリーを紹介。下編ではプログラミングを習得することで将来の子どもたちの可能性がどう広がるか、親として気になるITやゲームとの関わり方などを紹介します。
有名大学のキャンパスを舞台に、大学生や仲間との交流を通じ個性が開花
ライフイズテック株式会社の大きな柱は、春・夏・冬の長期休みに開催されるITキャンプ。5日間を中心に3~8日間で設定され、内容はiPhoneアプリ開発、ゲーム、webなど16のコースを用意。特筆すべきは、誰もが知る有名大学のキャンパスを舞台に実施し、指導するのは、メンターと呼ばれる身近でいて中高生からは憧れの存在である大学生であること。
「東京大学と慶応大学の2カ所40名からスタートしましたが、現在は全国15大学で開催、延べ2万人が参加しています。開催場所やスタイルも多様化し、行政とのタイアップも増えています。昨年はシンガポールとオーストラリアでも実施しました」(代表・水野さん)
通学、もしくは宿泊から選択でき、授業は6人の生徒に1人、大学生のメンターがつくスタイル。わが家は、ゲーム好きの息子の視野が広がればという思いから参加を決めましたが、「友人から話を聞き、面白そうというところから参加、キャンプがきっかけでプログラミングにはまるお子さんも多い」(広報・亀田さん)といいます。
実際に息子を参加させて印象的だったのが、ITキャンプといいながら、チームビルディングのプログラムや、IT界で著名な方の講演会など、子どもたちのやる気や興味・関心を引き出すプログラムが随所にあったこと。帰宅後、饒舌に話をする息子の姿に驚きました。話の内容も、プログラミングで終わらず、チームの仲間やメンターの大学生について、チームビルディングで行った脱出ゲーム、学食で何を食べたかなど、キャンプ全体にわたる点も非常に興味深かったのを思い出します。
「Life is Tech !のキャンプでは、IT・デザインのスキルが学べるだけでは意味がないと思っています。中高生にとっては非日常の空間である大学のキャンパスで、同じ趣味を持つ仲間や憧れの大学生と一緒に過ごす中で、人生が変わるきっかけを創造したい。キャンプの至る所に、中高生の可能性を開花させる工夫をしています」(水野さん)