日常的にある、共働きの攻防戦と自己評価

 親族の助けなく、共働きで子育てしている夫婦なら日常的に身をさらしている攻防のあれこれ、神経の擦り切れ、馴染みの険悪、さらには親をめぐる心配とかお金の問題エトセトラ、ところかまわず炸裂しつづける4歳息子の二度目の大型イヤイヤ期、進まぬ仕事の見慣れた憂鬱、どこまでも下降の一途をたどる自己評価が相まって、まともに眠れない中でことあるごとに、小さな胸の痛みも感じてはいた

 あまりにちくちく痛いので、病院にいったほうがいいかもと心配したこともあった。鈍い作りのわたしだけれど「きついなあ」と感じない日はなかった。はっきりいって、ものすごいストレスだった。でも、だからといって、ストレスで体がこんなになるなんて……問題はあるけれど、しかしいい大人である自分自身が選択して過ごしているはずの「生活」が、結果的に自分の体をこんなに追い込んでいるなんて……そのショックは大きかった

 「もし、また次におなじような痛みがきたら『大丈夫、体はどこも悪くない』と意識して、深呼吸を繰り返してください」先生に説明を受けて、帰途についた。

 わたしの日常に、自分の体をこんなにはっきりとわかる形にまで追い込むストレスがあるのはわかった。でもだからって、どうしたらいいんだろう。だって、解決するような問題じゃないんだもの。っていうか、つまり抱えているストレス=生活、なのだ……

 と同時にわたしなんかよりもっとしんどい人がいるはずなのに、これくらいのことでこんなになるなんてどうなんだろう、みたいな罪悪感めいた情けなさもやってくる。いや、しんどさは比較できない、比較できないのに比較するから起きてしまう悲劇もたくさんあるのだ、そう、この考え方は間違っている、でも……なんて、頭の中はもやもやでいっぱいに。

 みなさんにも心当たりのあるかた、たくさんいらっしゃると思う。意味不明の下痢が止まらない人、喉が痛くなる人、しんどすぎて気がつけば、ちょっと攻撃的になってしまったり……あるよ。そんなのふつうにある