トイレトレーニング開始は「おしっこの間隔が2時間空いたら」
トイレトレーニングのペースには個人差があり、きょうだいでも、まったく違います。それでは、何を判断基準に開始すればいいのでしょうか。
「トイレトレーニングを開始するベストなタイミングは、おしっこの間隔が2時間空いたらと私は指導しています」と話すのは、昭和大学藤が丘病院で小児の排尿外来を担当している池田裕一医師です。
「トイレトレーニングのスタート時期を年齢ベースで考える人が多いですが、それがその子にとって適切でない時期に始めてしまうという事態を招いています。時期が早過ぎると、かえっておむつが取れる年齢が遅くなるという研究報告もあるんです」
子どものおむつをチェックして、2時間ぬれていなかったら、トイレトレーニング開始の目安です。このころには、100~120ccくらいの尿をためられるようになっているそうです。
初めのうちは、ぬれた感覚が分かるトレーニングパンツをはかせて、2時間おきにトイレに誘います。失敗しても決して怒らず、焦らないことが肝心です。トイレに行けたら、好きなシールを貼るなど、子どもが喜ぶご褒美を与えるのもいいですね。
「共働き家庭では、トイレトレーニングを保育園主導で行うケースが多いと思います。保育園によっても方針が様々で、その子に合わせて開始時期を決めてくれる園もあれば、3歳になったら一律にスタートという園もあります。なかには、おしっこを失敗すると叱られてしまったり、『おしっこができないのは甘え』と根性論を持ち出すケースもあると聞きます。おしっこの間隔が2時間空いていないのなら無理に始めないほうがいいので、園の先生とよく相談してみてください。1時間しか間隔が空かない子が、保育園で無理にトイレトレーニングを始めると、頻繁におもらしをすることになり、精神的なトラウマになってしまうことにもなりかねません。その子の発達の具合を見極めてスタートさせるのがいいんです」(池田医師)
次からは、池田医師に教わったトイレトレーニングによく見られるタイプ別の対処法です。