子どもが生まれて、いつから出張を解禁するかは大きな問題

 1週間、海外出張に行ってきた。虎(息子・仮称)が生まれる前の“Before Tora時代”なら珍しくもないことなのだが、“After Tora時代”に入ってからは初めてだ。

 子どもが生まれて、いつから出張を解禁するかは大きな問題。

 私の場合、虎4歳で初の1週間海外出張となったわけだが、これは早いほうなのだろうか。

 今までも国内出張やらちょっとした入院やらで、1泊2日で母親がいない日を過ごしたことはあった息子だが、その際は結構平気のようだった。ありがたいことに、うちは夫が家にいてくれるので、家を留守にするほうとしても、後ろ髪引かれる思いは少なくて済む。

 虎も、普段は「ママ、ママ」と言ってべったりのくせに、私がいない時はすぐさまパパッ子になるらしい。変わり身の早さに加え、特に母親不在のストレスもそれほど感じていないようだ。私が仕事に出る瞬間だけ、「ママ、今日はずっと一緒にいて」などと言ったり、足にすがりついて「行かないで!」と泣いたりするときもあるのだが、姿が見えなくなってしまえば、すぐ切り替えられるタイプのようだ。どうしても泣き止まないときは、「ウルトラマン見ていいよ」と言うと、パッと顔が明るくなり、テレビの前に座り込み、「行ってらっしゃ~い」と清々しく送り出してくれる。

子ども面、夫面をどうクリアする?

 母親が長期で家を空けられるかどうかは、子どもの性格によるところも大きいのだろう。お子さんによっては、母親と離れていると情緒不安定になる場合もあると聞く。私の周りのお母さんたちと話しても、「うちは1週間空けるなんて無理だなぁ。結構きめ細かくケアしてやらないとならないから」と言う声も聞いた。そういう面で言うと、虎は信頼(?)がおけるというか、そこまで繊細じゃないというか、情緒不安定になるようなことはないだろうなと思っていた。

 あともう一つの重要なポイントは、留守の間、誰が主体的に子どもの面倒を見てくれるかという点だ。「1週間、出張に行く」と言うと、ママ友たちからは、「え~? 大丈夫なの? その間、おばあちゃんに来てもらうの?」という反応が一番多い。母親不在の間、父親が代わって子どもの面倒を見てくれるという選択肢は、まず思い浮かばないのが普通らしい。

 「いやいや、うちは夫がやってくれるから」というと、次に来るのは「(幼稚園の)お弁当は?」という質問。「お弁当は、うちのと同じで良ければ、2人分くらい作りますよ」と、ありがたい申し出をしてくださるお母さんもいた。「パパがお弁当を作る」というシーンは、なかなか思い描けないらしい。お弁当以外にも、幼稚園に持って行くものの準備や送り迎え、洗濯、食事の世話など、全てを父親1人でこなすというのは、かなりのハードルの高さなのだろう。お仕事によっては、拘束時間が長かったり、残業も多かったりするだろうし。

 うちの夫の場合は、送り迎えは普段からやってくれているし、料理はするし、時間は自由になるしで、このハードルも比較的低い。

 という子ども面、夫面、両方で重要ポイントをクリアし、私の1週間出張は現実のものとなった。