食べないと、なぜ嫌なのかを掘り下げてみる

―― 葛プリン、口当たりがとってもなめらかですね。ジャムのいちごの甘みがいいアクセントです。

スズキ 大人も楽しめるおやつなので、私も毎回おいしくいただいてます。

―― 息子さんもこのジャムの味わい、好きになってくれたらいいですね。でも、息子さん、お話伺っていると好き嫌いがあまりなさそうに見えるんですが、苦手なものってあるんですか?

スズキ ありますよ~。春菊や大葉、セロリとか、香りが独特な野菜が苦手みたいで。前は食べられたんですけどね。お肉は昔は苦手だったんですけど、今はから揚げ大好きです。成長するにつれて、味覚は変わるみたいです。

―― そうすると、春菊も大葉もセロリも大きくなったら、また食べるようになりますね。

スズキ そうだといいんですけどね。うちでは、子どもが嫌いでも、定期的におかずとして出して一口は必ず食べてもらうようにしているんです。やっぱり、旬のものを体に取り入れてほしいのと、「あなたが苦いと思っても、私たち大人はおいしいと感じているんだよ」と思ってほしいから。あとは、前は嫌だと感じたものでも、今日は嫌じゃないかもしれない、ということもありますよね。その確認のためにも、時々出すようにしているんです。

―― 息子さん、一口は頑張って食べるんですね。「うぇっ!」って苦い顔をしそう。

スズキ します(笑)。それでも「一度口に入れたものは飲み込む」というのがわが家のルールなので、食べてもらうようにしています。食べ物をどんな形であれ、粗末に扱うのは、一生懸命作物を作ってくれた農家さんや、手をかけて料理してくれた人に対して失礼になるな、と。そうした感謝の心は育てていきたいなと思うんです。


冬の季節に大活躍の石油ストーブ。鍋を載せて煮炊きをしたり、やかんでお湯を沸かして加湿器代わりにも。「石油ストーブは小窓から見える火が温かみを増してくれる気がして好きなんです」

―― そう考えると、食べ物を残すというのも本当はいけないのでしょうね。

スズキ 子どもがどれくらいだったら食べられるのか? その量を日ごろから把握しておくことも大切なんじゃないかなと思うんですね。残したら、「なぜ残したんだろう、今日は調子がよくないのかな? それともその料理が嫌だったのかな?」と理由を探ってみる。料理だったら、「それはどの食材の何が嫌なのか、匂い、見た目、味付け、食感、あくや生臭さが取れていないから?」などと掘り下げてみたり、本人に直接確認してみたりすると見えてくるんじゃないかと思います。もしかしたら、おうちじゃなくて、外で食べたときに苦手意識を持ったということも考えられます。

―― なるほど。「残したから、嫌いなのね。じゃ次からこの料理はやめよう」と決め付けちゃうと、可能性が狭まってしまいますものね。

スズキ そうなんです。食べないからといって、「うちの子はこれが嫌いなんだ」と決めつけずに、試行錯誤しながら、食卓に出し続けるのがいいかなと思います。