<手順7>

 7枚目のコインを落とし、相手が手を握った瞬間、隠し持っていたコインを見せて、「もう、すでに取ってしまいました」と言ったり、握ったままで魔法をかけるしぐさをして、「1枚、こっちに飛んできました」などとやったりしてもいいと思います。そのあたりは、皆さんのキャラクターに合わせてやっていただければと思います。

 そして、相手に手を開いてもらい、コインが何枚あるか確認してもらいます。7枚あったはずのコインが6枚しかないので、不思議な現象が成立するということになり、魔法の完成です。

 ここで確認ですが、このモテジナの最重要ポイントは、7枚目を置いたら、すぐに握ってもらうことにあります。そこをゆっくりしてしまうと、コインの数を数えられてしまうからです。

 ここで、なぜ、7枚のコインにしたのかと言いますと、実は人間の目は、5枚までは瞬時に識別できてしまうのです。ところが、5枚以上になると識別できません。なので、7枚にしておくと、6枚まで置かれるので、瞬時に枚数を確認できません。そこで、さらに、7枚目が置かれたら、握らないといけないと思っているので、枚数を確認することはほぼ不可能です。同じ形でコインが当たる音をさせながら、不自然にならないよう、テンポ良くやれば大丈夫。

 さらに、6枚目を置いた瞬間に、7枚目のコインを左手ですぐに落とす動作をすると、相手の注意はそちらに集中するので、右手を見られる心配はないので、安心して演技ができるはずです。

 この一連の動作が怪しまれないようにテンポよくスムーズにできるよう、何度も練習してみてください! 手袋を相手の手に見たてて練習するのがオススメです。

【小1娘にモテジナ披露したパパライターの感想】

 我が小1の娘が、今回紹介するなかで、最も驚いたモテジナがコレ。数回の練習だけだったので、バレるのではないかと不安でしたが、6枚目のコインをシッカリ音をたてておいて、7枚目のコインを置いたらすぐに握るように、2回ほど練習して意識付けさせておけば大丈夫。

 思っていた以上に、6枚目のコインを持っている手には気づきませんでした。
 これは、子ども相手に、かなり使えるモテジナです。オススメします!

【魔法つかいKOJIからのメッセージ】

 モテジナは、親子はもちろん、すべての人とのコミュニケーションツールです。

 すごいマジックショーをしてやろうというのではなく、子どもたちがどうやったら喜んでくれるのか、子どもたちをシッカリ観察する目を養いつつ、モテジナをみんなで一緒に楽しもうという姿勢でいれば、いつか、その場を一瞬で楽しい空気に変えることができるようになるはずです。

 そんなパパ&ママが増えてくると、きっと、楽しい世の中になることでしょう。

 ひとつ、奥義を授けましょう。魔法やモテジナの瞬間、あなたがどんな空気を作るのかが肝だとお伝えしてきましたが、実はそういう瞬間は日常にたくさん潜んでいます。

 例えば、レストランで食事をしている時にアルバイトの女の子がお皿をガッシャーンと派手に割ってしまったとします。その瞬間は、魔法やモテジナが成功したときそのもの。その場にいた皆さんが、“ただの人”になってしまう空白の瞬間なのです。

 その直後、あなたが「ちっ!うるさいなぁ~!」と言ってしまえば、その場の空気は重たくなりますが、「あぁ、俺も昔アルバイトでよく皿を割ったなぁ~!」などと笑顔で言えば、その出来事自体がネガティブな要素ではなく、きっと楽しい会話の種になることでしょう。

 日々、あなたがどのような世界であってほしいと思って生きているか。その「あなたらしさ」がストレートに伝わる“魔法の瞬間”なのです。

 実は、モテジナの奥義は日常のコミュニケーションのあらゆる場面に通用するものです。コミュニケーションのきっかけとしてのモテジナ、そして、空気を変える本当の魔法のような技術。この両方をバランスよく磨いていって、あなたの周りの空気を楽しいものに変えていっていただけると、魔法つかいとしてはうれしい限りです!