<手順5> 6枚目のコインを抜き取る

 以上が、このモテジナの演技の流れなのですが、タネを明かすと、最後から2枚目となる、6枚目のコインを置いたフリをして、左手に持ったままにしておくのです。7枚目を右手で落とした後に、いかにも抜き取ったかのように、コインを見せるというのが、このモテジナの肝です。

 このモテジナを成功させるには、コインの持ち方にコツがありますので、その方法について解説してみたいと思います。

① コインを置いたフリをして、右手で隠し持っておきやすい位置に置きます。位置的には、下写真のように、中指の第一関節と第二関節の間に置くのがいいと思います。ちょうど、この関節の間にピッタリとハマる位置を中心にして持つようにします。

② ハマる位置にコインを置いたら、下写真のように親指を添えます。

③ 次に、手のひらを裏返し、下写真のようにコインを相手の手に置きましょう。

 置くときに重要なのは、コインが相手から見えないように、上写真のように、指をそろえるような感じがいいと思います。そのうえで、なるべく、コインを置いたときに、コインがガチャっと音がするように置いていきます。同じ作業を繰り返しつつ、5枚目まで置きます。

④ そして、問題の6枚目です。ここで、コインを置いたフリをするのですが、全く同じ動きで置くことが大事です。コインを手のひらに置いたら、しっかり音をさせて、そのままコインは手の中に入れたままにします。

 上写真は、分かりやすくするために見えるようにしていますが、実際には、下写真のように、少し指を丸めて中指の第1関節と第2関節の間に挟んで、見えないように持ちます。

<手順6>

 うまく6枚目のコインを置いたフリができたとしも、そのままでは右手が怪しまれてしまいます。そこで、6枚目を置いたフリをしたところで、間髪入れずに、左手で相手の手のひらに落とすようにします。こうすることで、相手は、「7枚目を置いたら、とにかく、すぐに握らないといけない」と思っているので、6枚目を置いたフリをしても気づかれません。「すぐに7枚目がくるから握らなきゃ」といった心理が働きます。