「先を読む」ためにシミュレーションをしてみましょう
子どもの病気で保育園から急に呼び出されたり、残業や会議でお迎えに間に合わなかったりと、両立生活で起こり得るピンチを先輩ママやパパから聞いたことはあるでしょう。
チャイルド・ファミリーコンサルタントの山本直美さんによると、「私たちが慌ててしまいがちなのは、『想定していないことが起こったとき』です。新しい生活を迎えるに当たってしておきたいことは、手が回らない場合の最悪の想定。『先を読んでおくこと』が大切で、危機回避につながります」
まずは、家族で起こりそうなことを想定する「シミュレーション会議」をしてみましょう。職場復帰する前に比べて復帰後に「増えること」を書き出してみます。
そして、上記の「増えること」に対して、具体的にどう対処するかを考えてみます。
「気になることや増えてゆく課題をどう解決すればいいのか? できていることと、できていないことをこのように一つ一つ確認していきましょう。職場復帰後も定期的にチェックすれば、『できていることが増えている』ことに気付かれると思います。『これができていない』と責めたり、落ち込んだりせずに、まずは『できていること』を認めて、自分たちを褒める習慣をつけていきましょう」と山本さんは話します。
「環境が変わったら、いきなりアクセルを踏まずに、最初は平常運転で試していくことが重要です。ゆっくりコーヒーや紅茶をいれて飲む、甘いものやお酒を少々たしなむ、週末はお風呂に一人で入る、ゆっくり読書や音楽鑑賞、好きなテレビを観る……など、夫婦それぞれにとってハッピーなことを日常につくりましょう。夫婦で生活の変化とそれに対する対処法を先に想定しておき、自分がリラックスできる時間や『プチハッピー』を日常に取り入れながら、周りを見る心のゆとりを少しでも持てるように心がけましょう」(山本さん)
子育て世帯は知らぬ間に疲労をためてしまう
陸上自衛隊初の心理幹部として多くのカウンセリングを経験してきた下園壮太さんは、「子育て世帯は知らぬ間に疲労をどんどんためてしまいがち」と言います。「疲労は借金のようなもので、『忙しいけれど元気。大丈夫!』と思えるのはまだ貯金があるから。その後も“ムリ”を続けていると貯金を徐々に食い潰し、ある日突然『ものすごく疲れている状態』に気が付きます。いわゆる“うつ状態”です」
下園さんがおすすめするのは、3カ月先、四半期ベースでのスケジューリングです。詳しい考え方や方法を、次ぺージから見ていきましょう。
次ページから読める内容
- 疲労コントロールの考え方と実践法
- ママ、パパのヘルプサインは?
- 「すべてができなくても、いいんだ」と気付くことが目的
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