復帰意欲は空回り、4月がすぐそこに

 そして、11月。上司から「一度会って、復帰について話そう」という連絡が入った。産休から約1年経ち、そろそろ仕事を始めたいと思い始めていた頃でもあった。カフェで会った上司には「1月復帰を目指しています。もし12月から保育園に入れたら、12月から復帰します。最初は認可外かもしれませんが、たくさん申し込んでいるので1つくらいには入れるはずです」と勢いよく宣言し、人手不足の現場を心配していた上司にも安心して帰ってもらえた。

 しかし、12月になってもどの園からも連絡なく、認可の申し込みを出していた区役所から届いたのは「不許可通知」のみ。認可保育園5カ所に加え、2歳までの保育室の申し込みもしていたのに、1件も入園が認められず。申し込んでいた認証園や認可外園にも改めて電話したものの、どこも「空きがありません」の一言。

 さらに3件ほど申し込みをしたものの、もちろん空きはなく、「空いたらとにかく電話をください」とだけ伝えて待つことしかできなかった。

 上司にも「とにかく保育園に入れません。4月にはどこかには入れると思うのですが」と謝罪の電話を入れた。「子どもと過ごせる時間が長くなって良かったね」というママ友の声もむなしく、不安が募るばかりだった。

 ――次回へ続く。

(イメージカット/鈴木愛子)

日経DUALでは、各自治体の入園決定率、待機児童数、保育料など、より詳しい情報をチェックしたい方にご活用いただける検索データーべ―スを開発しました。登録情報から「ご近所保育園」を探したり、延長保育時間、定員数、アレルギー対応の有無などで絞り込み検索したりもできる日経DUAL「みんなのラクラク保育園検索」をご覧ください!