「保育園を選ぶ」気持ちで臨んでいた

 そして、認可保育園4件、認証保育園4件、認可外保育園3件、合計11件の保育園に足を運んで見学。『働く女性の妊娠と子育て~』といった本を片手に、保育園のチェックポイントなども学んだが、実際に気になったのは、園の広さ、遊具の有無・種類、庭の有無、先生の雰囲気。認可外や認証を見て、昼食や1クラスの人数もチェック。やはり認可保育園の、充実した庭や、年齢ごとに分かれた部屋での保育は素晴らしいと感じたり、アパートの1室のような認可外を見て、「こんな場所で子どもが安全に楽しく遊べるのだろうか……?」と首をかしげたり。

 認証では、ギリギリのスペースに2学年分の園児を詰め込んでいるような園から、認可より恵まれているのではと思えるほどきれいに管理された園舎に遊具の多い庭が整備された園まであり、いったい何が認証で何が認可なんだか、私の中の線引きが混乱するほどだった。

 見学行脚中、心の中ではいつも「どこかの認可には入れるよね」という望みがあり、認証や認可外にも申し込みをしたものの「認可保育園にも申し込む」という欄には、堂々と丸を付けていた。

 マニュアル本にあったように「保育園を選ぶ」気持ちで臨んでいたこと自体が、今思えばあり得ないことだった。でも、当時の私はまだそれに気付かず、生後3~4カ月の息子を連れて見学に行くだけで精いっぱいの日々。甘いと言えば甘いのかもしれないが、見学に足を運び、保育園のサイトを見て探す以外の知恵が浮かばなかった。

 最終的に認証や認可外保育園8件に名前を登録し、早ければ12月から入園ということでウエイティングリストに入れてもらい、保活も一段落。周囲のママ友は専業主婦が多く、少し孤独な保活期間を終えた。