マイナス金利が導入される前から預金金利の低い状態が長く続き、預金だけではお金を増やせなくなっています。教育費や住宅費、さらにその先の老後資金を準備するために、少しでもお金を増やそうと考えるなら、預金以外の金融商品に投資する必要があります。

 預金以外の金融商品として代表的なのが、株と投資信託です。投資を始めるにあたって、どちらを選んだらいいか迷う人もいるかもしれません。そんなときは、それぞれの特徴や違いを知ることから始めましょう。

仕組みがシンプルな株、株主優待があることも

 株は、安いときに買って高いときに売れば利益が得られるというシンプルな仕組みなので、わかりやすいといえます。どの株をいつ買っていつ売るかという判断は、投資家自身が行います。タイミングよく売買できれば、大きな利益を得ることが可能。でも、売買タイミングによっては損失をこうむることもあります。

 株は、買って保有しているだけでも利益が得られます。その1つが株主優待。株を発行している会社が株を保有している人に年に1回か2回、自社製品の詰め合わせや優待利用券などを贈る仕組みで、株主優待を目的に株を買う人もたくさんいます。個人投資家が売買できる株は3500ほどありますが、そのうちの約3割の発行会社が株主優待制度を設けています。

 株主優待で食品やお菓子、飲料などをもらえば家計の足しになるし、ファミリーレストランの割引券やテーマパークの割引入場券などをもらえば、子どもと一緒に楽しむこともできます。

積立できる「るいとう」なら、少額から株が買える

 株は証券取引所で売買されていて、株を「買う」「売る」という注文は、証券会社に取り次いでもらいます。株の購入価格は銘柄による差が大きく、安いものだと10万円以下で買えますが、100万円以上ないと買えないものもあります。

 ほしい株があっても価格が高くて買えない、ということはあるかもしれません。そういうときは1つの銘柄を毎月一定額で買っていく「るいとう(株式累積投資)」という仕組みを利用することもできます。積立額は毎月1万円以上1000円単位です。るいとうは大手の店舗型証券会社が扱っています。