時間をかけて資産を増やす投資信託

 投資信託は株を直接購入するのではなく、“ファンド”という仕組みを通して、株に間接的に投資します。各ファンドには運用を担当する専門家がいて、どんな株をいつ売買するかはその専門家に任せることになります。

 各ファンドは複数の株に投資するので、個々の株の値上がり・値下がりが平均化されてファンドの値動きは小さくなります。個別の株より値下がりリスクは小さくなるものの、大きな値上がりも抑えられることになります。投資信託は短期的な値上がりをねらうものではなく、時間をかけて資産を増やすものといえるでしょう。

 投資信託は、日本の株以外に、日本の債券や不動産、海外の株や債券や不動産などに投資するものがあります。これらを組み合わせることによって世界中の資産に幅広く分散投資すれば、資産全体の値動きを小さくすることが可能になります。

 一方で、投資信託は、運用成績がファンドによって違います。成績のよいファンドを探すのは慣れないと難しいので、「日本の株」「先進国の債券」「日本と世界の株と債券」などのように、「どこの何に投資するファンド」というところまで決めて証券会社の窓口へ行き、運用成績のよいファンドを紹介してもらう、といったことが考えられます。ネットで取引する証券会社を利用する場合は、ネットで情報を収集してファンドを選択し、購入するということもできます。

少額で購入できる投資信託、積立も可能

 投資信託を扱っているのは、証券会社や銀行など。投資信託の各ファンドの価格は毎日変動しますが、たいていは1万円前後から購入できます。また「○万円で買える口数分買う」というように金額指定で購入できることも多くなっています。

 多くの証券会社、銀行で投資信託の積立購入ができます。1つのファンドを毎月1万円あるいは5000円ずつ積立で買っていくことで、コツコツと資産を増やすことができます。