「軒先」に注目、妊娠中に起業　会社はわが子のよう

授乳しながら自宅で仕事。ビジネスプランコンテストで多数受賞

　2007年11月に男の子を出産し、翌12月に告知サイトをリリース。そして、2008年4月に本サイトをオープンしました。

　「子どもを保育園に預けていなかったので、授乳しながら仕事をするという世界。起業も子育ても初めて。今思うとものすごく無謀でしたね。睡眠時間が短くて身体的にはつらかったです。出産するとアドレナリンが増えて躁（そう）状態にあるので、それでなんとか乗り切れたのかもしれません。皆さんにはあまりおすすめできません（笑）」

　夫は育児にも事業にも協力的で、子どもを交代で見ながら、営業活動を続けました。

　「サイトオープン時に登録されていたスペースは、1桁台。ウェブから申し込みをしてくれた人もいましたが、それ以外は夫と商店街を一緒に回って獲得しました」

　最初は個人事業主として起業していましたが、2009年4月に法人化。そこからビジネスプランコンテストに応募し、数々の賞を受賞します。

　「法人から本格的に利用したいという問い合わせや、リーマンショックの影響で不動産を現金化したい大家さんからの問い合わせが増え、本格的にやってみようと決意し、法人化しました。広告を出すお金もなかったので、まずは片っ端からビジネスプランコンテストにエントリー。ビジネスプランがユニークだったので、何らかの賞を受賞することができ、テレビや新聞などのメディアに取り上げられるように。それで露出が増えて認知度が上がったのが、最初の立ち上がりです」

2年前に息子と始めた空手。目標は40代のうちに黒帯になること