安物でいいから、マイ包丁を買って気分を上げてみる

── では、最後に、これから自分も弁当を作ってみたいなあと思っているパパに向けて、何かアドバイスをいただけますでしょうか?

渡辺: そうですねぇ……、ボクも最初はそうだったんですけれど、最初は形から入るというか、道具からそろえてみるといいかもしれませんね。まずは、弁当箱を買ってみるとか、自分専用のフライパンだとか、包丁を買ってみるとかね。一番、オススメしたいのは、マイ包丁ですね。マイ包丁を持つようになると、気分が変わって、かなりヤル気が出ると思います!

 自分専用の料理道具をまずは買って、気分を上げて精神面の準備をしてから作るっていうのがいいと思いますね。最初は安い調理道具でいいので、パパ専用の調理器具をそろえる。ずっと続けていくうちに、何か欲しいモノが出てきたら、そろえるようにしていくという流れが一番でしょうね。

外食した時に弁当ネタが転がっている

柏原: 父親って普通、毎日会社に行って、外で昼ごはんを食べたり、飲みに行ったりしますよね。ママよりも外食の機会が多いわけです。で、外食をすると、いろんなところにお弁当のネタが転がっているんですよね。

 そのときに、食べて美味しかっただけで終わるのではなく、「あのとき、あの店で食べたスコッチエッグが美味しかったな」と思ったら、それを再現して作ってみたりすると、パパ弁当もどんどん楽しくなっていくと思います。お弁当には、こういったものを入れないといけないといった、固定観念というか、こだわりみたいなものは取っ払って、自由に楽しむといいのではないでしょうか。

柏原さんのスコッチエッグ入りお弁当
柏原さんのスコッチエッグ入りお弁当

── 柏原さんは、仕事柄、いろんなお店で美味しいものを食べてらっしゃいますよね?

柏原: そうですね。いろんなお店に行って、美味しかった料理をパクってくるっていうのが、楽しいんだと思います。

── 渡辺さんは、ツアーで地方に行ったときなどに、いろいろと弁当ネタを見つけるんですか?

渡辺: そこで食べた郷土料理が美味しかったなあと思ったら、それをアレンジして自分なりに作ってみたりとか。あとは、そこで買った食材を使って何か一品作るとか。「あ、コレを子どもに食べさせたいなあ」とか、そういうのが多いですね。パパ弁当を作るようになると、お弁当を介して、常にわが子とつながってるといった感覚が生まれるのかもしれないですね。

柏原: この前入れたのですが、やっぱりタコの空揚げなんかは、ママは絶対にお弁当には入れない一品だと思うんですよね(笑)。

渡辺: まさにそうですね。完璧にアテですから。

柏原: お弁当のセオリーからは外れているんですけど、パパ弁当は、それでいいんじゃないかと思いますよね(笑)。