住宅ローン、教育資金や老後資金の準備、保険に税金……ライフプランに絡むお金のことはその都度自分たちで調べはするものの、これってホントに合っている? ソンしてない? と、いまいち不安が残ります。そこで、提案したいのがお金の専門家であるファイナンシャル・プランナー(FP)に相談すること。でも有料相談ってハードルが高い、どうやってFPを探せばいいか分からない……というDUALファミリーに、FPの前野彩さんがアドバイスします。

「自力で調べて頑張る」のは忙しいデュアラーにはストレスに

 あなたは自分の髪の毛を、自分でカットしますか? それとも、美容院に行きますか?

 きっと、大部分の人が「美容院に行くに決まっているでしょ」と思うことでしょう。

 でも、髪の毛を切るのは、はさみがあれば自分でできますよね。カラ―も、ドラッグストアでヘアカラーを買ってきたら、自分で染めることができます。その気になれば、自分でカットもカラーもできるのに、あえてお金を払って美容院に行くのはなぜでしょう。

 「自分でやるよりもきれいになるから」
 「プロのほうが、安心して任せられるから」
 「似合うカラーやスタイリングをアドバイスしてくれるから」

など、改めて考えると、当たり前と思っていることにもいろんな理由があることに気付くことでしょう。

 自分で時間と労力をかけて頑張る方法もありますが、美容師というその道のプロに依頼すると、お金はかかるものの、仕上がりはキレイですし、その後のメンテナンスもプロならではのアドバイスを聞くことができます。さらに、リラックスや安心などの精神的な満足を得ることもできますよね。

 実は、お金も同じです。美容院と同じように、お金のことも、お金を払ってプロに任せることで、最短距離で専門家による助言と安心を手に入れることができるのです。

 私たちは、やり方が分かれば、自分で学び、応用する力を持っています。でも、誰にも習ったことがないお金のこととなるとやり方が分からないから、悩んで、調べて、やってみて、失敗して、また悩んで、調べて……の繰り返しです。これでは、時間もかかるし、労力もかかるし、ストレスもたまりますよね。

 例えば、「家を買おうかな」と思ったときを想像してみてください。モデルルームに行くと、不動産業者が「あなたの年収なら〇千万円までのローンが組めますよ」と、ローンの目安を教えてくれることでしょう。

 しかし、いくら最大〇千万円のローンを借りることができるといっても、返すのは自分たちです。さらに、借りたものには、利息をつけて返さなければなりません。そうなると、「自分たちにその金額が返せるのか」と不安になることと思います。でも、目の前の不動産業者に聞いても、「大丈夫ですよ、みんなそれぐらい借りていますよ」というような答えしか、返ってこないのではないでしょうか。だって、業者は家を買ってほしいわけですから。