学力が上がるかどうかは「メタ認知」にかかっている

 ある塾に頼まれて、研修講師をしたことがある。

 「学力が上がるかどうかは、結局は『メタ認知』(自分を客観視すること)にかかっているよね」という話になった。

 模試で「めっちゃできた!」とテンションアゲアゲの子より、できなかった問題を具体的に挙げることができる子のほうが、同じ失敗は繰り返さない(前者の子も子どもらしくて可愛いけれど)。

 仕事でも人間関係でも同じだ。未熟だったり感情的になったりしている自分を外から見て、冷静になる力があるかどうか。

 私が自分を客観視するのに使っているのは、日記だ。言語化することで、少し距離を置いて自分を眺めることができる。子どもには、友達とのトラブルや困ったことについて、対話の中でメタ認知を体験させる。「それって、もし別の人がしてるのを見たらどう思うかなぁ」と問いかけ、一緒に考える。

 プラスの面のメタ認知については、以前の記事「嫌がらずにやる行動に、その子の『好きの種』がある」で紹介した通り、子どものできること、成長したことを言語化して返していくことで、自信が育つ。

 余談ながら、写真やビデオほど恐ろしいメタ認知の機会は無いと思う。

 学校にいたころ、ジャージ姿でうっかり写った後ろ姿のだらしなさに、慌ててダイエットを始めたことがある。「無理!」を封印し、食べた物を記録して客観データを基に、食べてしまう原因を突き止め、「ジャージ姿でカッコいいスタイルになりたい!」と意志を固めて臨む。「本当に? なぜ? どうしたい?」3つの自問自答は何にでも使えるので、気軽に試してほしい。

* 次ページは、山口さんが子どもたちに送るメッセージです。記事末には、一言コラム【最近の山口家】も掲載。山口さんのプライベートライフを少しだけご紹介します!