塾に通う新6年生の目下の悩み プロのアドバイスで子どもが変わった
―― ここで、「共働き中学受験 基本のキ」連載を担当し、塾に通う5年生の女の子ママである編集O先輩(※今年1月に3児を出産。現在、産休中)に、リアルな親の心境を聞かせてもらいます。実際に受験を控えた子を持つ親の“今”の不安は何でしょう?
編集O わが娘は新小学6年生で、来年の今ごろを思って、少しドキドキしております。今の一番の悩みどころは、ズバリ「受験校(併願校)をどこにするか」ですね。娘は小2から大手塾に通い、入塾時はある有名私立中学校の受験を本人が希望していたため、それを塾の講師に伝えました。本人と講師で突っ走ってきた感じで、今は上位クラスにいます。
様々な中学校の文化祭を見たり、説明に行ったりする中で、娘本人も私も、公立中高一貫校を第一志望にしたい、と希望が変化してきました。それを塾の個人面談で講師に伝えたところ、あからさまに「ガッカリ」され、「やっぱり元の志望だった私立中学校を受験しませんか?」とかなり強力にプレッシャーを掛けられているところです。
―― 受験セミナーやDUALの連載で西村・小川両先生と身近に接する機会に恵まれているOさんですが、取材やセミナーでのアドバイスで心に残っていることがあれば教えてください。
編集O 大手塾の上位クラスにいながら、公立中高一貫校を第一志望にしているという子どもは娘以外にも複数人いるんです。そのため、そういった塾との攻防を取材の一環として西村先生にお伝えしたところ、様々な具体的なアドバイスをいただき、記事にもしました(私立中学と公立中高一貫校は併願できるか?)。
「塾の志望校別のコースは新小6の春の間はまだ無理に受けなくていい」「もう少し受験が近づいたら、場合によっては、公立中高一貫校専門の塾に補完的に通ったほうがいいかもしれない」などのほか、併願校も具体的に教えていただいたり、塾の企業としての特徴も教えてもらったことで、進むべき道がかなり明確になりましたね。
―― 高学年親の視点から見た今回の受験セミナーの魅力とは?
編集O 西村先生も小川先生も数え切れない受験生とその家族を見てきていらっしゃるので、疑問や不安を即座に汲み取って的確なアドバイスをくださいます。
問題の解き方が分からないとき、自問自答すべき3つのフレーズがある、と西村先生はセミナーで何度も言います。「何が聞かれているの?」「何が分かっているの?」「何を書けば解けそうな気がする?」。これは特に受験算数と呼ばれる、特殊な算数の問題を解く際に必要な考え方です。これを家庭で取り入れたところ、娘の勉強への取り組み方が、ガラッと変わったきっかけになった言葉だったと思います。ぜひ悩みがある方は会場で積極的に質問していただきたいですし、他の家庭が何に悩んでいるかも、とても参考になりますよ。
―― ありがとうございます。それでは、小川先生、最後に読者へのメッセージをお願いします。
小川 私も10歳の男の子の親として、子を思う親の気持ちと不安はよく分かるんです。うちの子は大手塾にべったり通うのではなく、自宅でのeラーニンを中心に週に1回だけスクーリングしています。でも、「自宅では集中力が続かない」「周囲にライバルがいたほうがやる気が出る」など、様々なタイプがあると思うんですよね。他の家庭の正解は、参考にはなりますが、イコールわが子にとっての正解ではありません。このセミナーに参加される方は、頭では色々とご存じだと思うんです。参加した以上は知識で止めず、行動に移すところまでいきたいですね。2017年は、不安、迷い、悩みを「自信・決断・行動」に変える年です。2時間で「成功する親」に変わりましょう。西村と小川が全力でお手伝いします!
(取材・文/日経DUAL 加藤京子)