「男らしさ・女らしさ」? 性差そのものより、お友達からの影響が大きい?

 ところで「男らしさ」「女らしさ」へのこだわり、もしくはこだわりのなさには、個人差も大きいです。うちの年中の娘は「男女の違い」にこだわりが強いほうだと思います。特に最近「男っぽいのは嫌」という意識が強いようです。もともと、赤ん坊の頃からオムツの柄にこだわっており、最近は色の好みがはっきりしています。「これは男の子の色」「これは男の子っぽい」と自分で思うものはイヤ。大人から見れば男女どちらでも使えるキャラクターでも、本人に言わせると「これは男っぽいからイヤ」「こっちは女っぽいからいい」。

 ただ、注意深く話を聞いていると、娘のこだわり基準は「男らしさ」「女らしさ」そのものより「周りのお友達(女の子)の持ち物や言動」にあるようです。つい数日前まで「男の子っぽいから持ちたくない」と言っていたドラえもんの絵柄。同級生の女の子がドラえもんのお弁当箱を持ってきたのを見て「あたしも、ドラえもん、いい」と言い出しました。

 ようするに、「男っぽく/女っぽく見える」という絶対的な基準に加えて、発言力の大きなお友達が是とする基準を受け入れる傾向があるようです。

 そんな中、私たち家族が折に触れて娘に言うのは「自分のことは自分で決めていい」「他人がどう言うか、ではなくて、自分が好きなようにしていいんだよ」ということ。