大事なのは楽しく作っている姿を見せること

小竹: “交換日記”という表現、いいですね。ハッとしましたし、とても共感できます。実は、私自身もお弁当作りをとてもプラスに捉えているんです。もちろん眠くて作るのが大変な日はあるけれど、娘たちとの貴重なコミュニケーションになっているのをすごく感じられるから。「今日何食べたい?」とリクエストを聞いたり、感想を聞いたりするのが自然な会話のきっかけになって、普段はなかなか娘たちとの時間が取れないというモヤモヤを解決してくれるんです。栄養も与えられて、コミュニケーションツールにもなるとしたら、こんなに便利なものはないなと。長女が通っていた保育園のママ仲間も、小学校入学と同時に始まる「夏休みのお弁当生活が恐怖!」と心配している人が多かったんですが、お弁当が子どもとの“交換日記”になると思えばちょっとポジティブになれそうですね。

横尾: お弁当作りも気張らず、夕飯の残りを活用したっていいと思います。わが家の場合は、朝のお弁当作りのついでに夕飯の下準備もするので、時々「夕飯の予告」みたいなお弁当になることも(笑)。大事なのは作り手であるお母さん・お父さんが、楽しく作っている姿を見せることだと思います。プレッシャーになるくらいなら手を抜いてもいい。忙しくて大変だというときには、その大変さを隠さず子どもにアピールしてもいいと思います。私はお弁当に限らず、普段の食事作りで「忙しいけれど、みんなが大好きなカレーを頑張って作ってまぁーす!」なんて明るく大きな声で言いながら作りますよ。子どもって、お母さんやお父さんが自分たちのために労力をかけてくれる姿に喜びを感じるものなんです。

小竹: そうなんですか。子どもって、親が自分のために頑張っている姿をそんなに見ているんですか?