キッチンでの振る舞いで親子の関係や成長が見えてくる
子どもたちはお互いにものすごく気を使うので、基本的には自分の分を自分で作って自分で食べるという完結型です。スープなどはみんなで味見して決めますが、メニューは基本的に子どもが自分の分(行事の際はお母さんの分も)を各自作れるようなものにしています。
そうすると、何が大変ってどのお肉が誰のお肉か分からなくなること。お肉やお魚に名札を付けたいくらいです。
目印にニンジンの切れ端を上に置いておいても、焼いているうちにツルンって落ちてしまってさあ大変!「私のじゃない」って。「これがあなたのよ」って言っても、「だって目印のニンジンがないもん」って。それを納得させるのが大変です(笑)。
自分の分とお母さんの分を作っている様子で、子どもたちが今、成長のどのあたりにいるのかなっていうのが分かります。反抗期前の小学5年生くらいまでは、上手にできたほうをママにあげて、うまくいかなかったほうが自分なの。それが、中学に入るころから、「きれいにできたのが私、こっちは崩れちゃったからお母さんでいいや」なんて言い出します。そして中学3年生とか高校生くらいになるとまた余裕が出てきて、お母さんにきれいなほうをちゃんとあげるのよ。
そんなふうに、キッチンで見ていると、今のその子の成長具合がよく分かります。