「お母さん攻撃」をなだめつつ、さりげなくアドバイス
自分の子どもが反抗期を迎えると、本当に大変だと思います。お教室のお母さんたちも、「分かっていても腹が立つ」って嘆いています。そして子どもたちも「理由が無くても無性に腹が立つ」って言っているのよ(笑)。
でもね、中学生の心ってすごくきれいだとも思います。
お教室で料理をしながら「お母さんったら、もうやんなっちゃう」と中学生たちが文句を言い出し、「私が洗濯物をちゃんと取り込んだのに、『こんなところに出しっ放しで』とか何とかいきなり怒るから腹立ってさあ、ドアをバンって閉めてやったよ」とか強い口調で、はじめは怒りながら言っています。
でもね、実は「言い過ぎちゃったなあ」って自分でも気になっているんですよ。「お母さんをヘコませちゃったな」って、言ってる本人がヘコんでいるの。それも、見ていると分かります。落ち着いたころ、「まあ大丈夫じゃない? お母さん忘れてるんじゃない? 帰ったらお母さんに紅茶でもいれてあげたら? それで帳消しになるわよ」って言うと、「じゃあそうするかな」と言っているんです。
さすがにね、キッチンで「お母さん攻撃」があまりに白熱すると、「ちょっとねえ、あなたたち」って私も口を出します。「あなたたちより年なんだからとっても疲れるのよ。大変なんだから、あなたたちに太刀打ちするの。だから、ちょっと年の分、引いてあげて」って言うと、「えー、うちのお母さん元気だよ」とか口々に言いながらも、ちゃんと心のどこかでは覚えているのですよね。