非課税メリットを生かした投資法も!「積み立て」でさらに始めやすく

通常、株や投資信託で得られた利益や配当には年20%(所得税15%※、住民税5%)の税金がかかりますが、証券会社にNISA(少額投資非課税制度)口座を作ると、そこで購入した金融商品に対する利益は5年間非課税になります。ただしNISAの非課税枠を利用できるのは2027年まで(NISAの口座で株などを購入できるのは2023年まで)。利用するなら今がチャンスといえるでしょう。

※上記税率に加えて、復興財源を確保するための復興特別所得税が、2037年12月31日までの間、所得税額に対して2.1%追加で課税されます。

こうしたNISAに加え、特に長期・積立・分散投資を支援するために作られたのが「つみたてNISA」です。対象となる金融商品は一定の条件を満たした投資信託・ETFで、投資方法は積立投資のみと限定される一方、利益が非課税となる期間は20年と長いことが特徴です。また、NISAの年間投資額は120万円まで、つみたてNISAは年間40万円までとなります。

つみたてNISAの最低購入額は、一般的に1,000円程度と始めやすく、どのようなタイミングで購入するかも「毎月」「隔月」「6カ月ごと」など選べる証券会社もあります。これなら毎月しっかりと積み立てたい、ボーナスの一部で投資をしたいといった希望に合わせて投資できます。

*今後、法令・制度等が変更された場合、記載内容が変更となる可能性があります。(2018年3月現在)

結局、株と投資信託はどちらを選ぶといい?

このように株や投資信託はそれぞれに特徴があり、投資の目的や投資に使える資金額などに合わせて選ぶことが重要になります。

例えば株なら
・今後の成長に期待できる企業の株を買って、将来の値上がりで得られる利益に期待する
・配当や株主優待で毎年利益を得る
といった目的で選ぶことが一般的です。

投資信託の場合は
・日本の株以外の資産も含む、複数の投資先に分散投資する
・少額からできる積立投資で、長期的な資産づくりに役立てる
などの目的で利用するといいでしょう。

このほかリスクをどの程度受け入れられるかの違いで、「あまり大きな値下がりは避けたい」という人は前述したバランス型ファンド、「多少の値動きがあっても気にならない」という人は株が向いているかもしれません。

「夫婦で投資デビュー」すれば、こんなメリットが!

今から投資デビューするなら、夫婦で一緒に始めるのもお勧めです。投資目的などをもとに投資先や投資方法を選ぶとき、それを二人で分担できるからです。例えば、株と投資信託、日本の資産と海外の資産、リスクの低いものと高いもの、などのように、お互いが異なるものに投資することで、家計の運用資産全体のバランスをとることができます。

例えば、二人でつみたてNISAを利用して
・一人は15年後の子どもの大学進学費用の一部、もう一人は老後資金づくりを目的に積立
・一人は値動きの安定したバランス型ファンド、もう一人は値上がりが期待できるアクティブファンドで積立
といった具合です。

あるいは、
・一人はNISAで配当と株主優待を目的に株式に投資、もう一人はつみたてNISAで長期的な資産作りのために投資信託の積立
といったことも考えられます。

また、二人で投資すれば、何かと相談できるので心強いですし、わからないことを教え合ったり、知識や情報を共有できたりします。夫婦で投資することで、家族の将来にゆとりをもたらしてくれるでしょう。

(文:ファイナンシャルプランナー 馬養雅子)

この記事は、大和証券が運営する子育てとお金の情報サイト「SODATTE」の記事を、日経DUALに転載したものです。SODATTEには、本記事のような子育てとお金にかかわる役立つ記事が豊富に掲載されています。ぜひ、一度アクセスしてみてください。

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